Berru / ベル

ベルは、シャンパーニュ屈指の古生物学的価値を持つ「モン・ド・ベル」の丘陵地に抱かれたAutre Cruの村。栽培面積の83%超をシャルドネが占め、ブラン・ド・ブランを得意とします。古第三紀の化石が眠る複雑な地層から生まれる一杯を、ぜひ味わってみてください。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Reims
郵便番号 : 51420
面積 : 13.65 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Cernay-lès-Reims, Caurel, Witry-lès-Reims, Époye, Lavannes, Nogent-l'Abbesse, Beine-Nauroy,

「Berru」のぶどう畑

テロワールMontagne de Reims
- Monts de Berru
格付け84% Autre Cru [?]
栽培面積99.9 ha
- Chardonnay83.8 ha (83.9%)
- Pinot Noir3.4 ha (3.4%)
- Pinot Meunier12.7 ha (12.7%)
- その他0 ha (0%)

特徴

シャルドネが圧倒的な主役を占めるベルでは、ブラン・ド・ブランが村のシグネチャー。多くの生産者がオーク樽での発酵・熟成を取り入れており、ステンレスタンクだけでは出せない、香ばしさと厚みを帯びた表情が特徴です。Fourmet-Heryの「Cuvée Excellence」のように樽由来のニュアンスを纏ったNVブラン・ド・ブランは、化石が眠る複雑な地層を想わせる奥行きを感じさせます。すっきり飲みたい食前酒というより、じっくり料理と向き合いたい食中酒として、シャルドネ好きの中級者にこそ試してほしい一本です。

テロワール

ベルの畑は、森に覆われたモン・ド・ベルの丘を取り囲むように広がり、斜面の向きは一方向に偏らず多様です。この丘は隣接するセルネ=レ=ランスノージャン=ラベスにも延びており、両村と地質的なつながりを持ちます。ベルとセルネ=レ=ランス一帯はパリ盆地を構成する地質形成帯として知られ、古第三紀(暁新世)の地層から多数の化石が発見される、古生物学的に貴重な土地です。地元の代表的生産者ジャック・ピカール家は、この土地の地層の複雑さを際立った特徴として捉えています。こうした地層の重なりが土壌に多様性をもたらし、シャルドネが83%超を占める品種構成と相まって、一様ではない奥行きのある果実味を生む土台となっています。

詳細

ベルはモンターニュ・ド・ランス地区の中でも、ランスの市街地から東へ向かったモン・ド・ベル地区に属する村です。地区名そのものの由来となった丘・モン・ド・ベルを中心に、西はセルネ=レ=ランス、南はノージャン=ラベスと境を接しており、丘陵地形は両村にもまたがって延びています。コミューン総面積は1,365 haと広く、標高は275m。2023年時点の人口は627人で、住民は男性形でBerruyats、女性形でBerruyatesと呼ばれます。

ブドウ畑は、森に覆われたモン・ド・ベルの丘を取り囲むように分布し、斜面の向きは一方向に偏らず多様です。最大の特徴は、この一帯がパリ盆地を構成する地質形成帯として知られ、古第三紀(暁新世)の地層から多数の化石が発見される、古生物学的に貴重な土地であるという点です。地元を代表する生産者であるジャック・ピカール家は、この土地の地層の複雑さを際立った魅力として語っています。栽培面積99.90 haのうち83.80 haをシャルドネが占め、全体の8割を超える圧倒的なシャルドネ比率がベルのテロワールを特徴づけています。残るピノ・ムニエが12.70 ha、ピノ・ノワールは3.40 haとわずかです。

主要生産者

Jacques Picardは、ベル、アヴネ・ヴァル・ドール、モンブレの3村に計17 haの畑を所有する、村を代表するRM(レコルタン・マニピュラン)です。1950年代以降、同家の貢献によって村のシャンパーニュ産地としての地位が急速に確立されたと伝えられており、ベルの歴史そのものと深く結びついた生産者といえます。看板キュヴェ「Prestige」はシャルドネ60%・ムニエ20%・ピノ・ノワール20%(2004年)の構成、「Art de Vigne」は旧樹を用いたオーク樽ヴィンテージで、樽由来の厚みのある表現が特徴です。ランス大聖堂とフランス国王戴冠式にちなんだ「Le Chapitre」ブランドも手掛けています。

  • Emmanuel Cosnard(RC)— ノージャン=ラベスとベルに計2.4 haを所有。ブラン・ド・ブランとMillésimeはいずれもシャルドネ100%で仕立てられています。
  • Fourmet-Hery(RC)— ヴィンテージ・シャンパンに加え、NVのオーク樽発酵ブラン・ド・ブラン「Cuvée Excellence」を生産しており、樽の風味を生かした個性的なスタイルが特徴です。

このほか、地域全体の生産を支える協同組合としてSociété Coopérative Agricole Vinicole de Berru(SCAV de Berru)が存在し、小規模生産者の受け皿としての役割を担っています。

歴史

ベルは第一次・第二次世界大戦のいずれにおいても最前線となった歴史を持つ村です。村内には第一次世界大戦で戦没したドイツ兵の軍用墓地が残り、1912年頃に撮影されたとされる古いポストカードも現存しています。長く戦禍に翻弄された土地でしたが、1950年代以降は主にジャック・ピカール一族の尽力によって急速な発展を遂げ、今日のシャンパーニュ産地としての地位を確立しました。1997年時点の栽培面積は96 haと記録されており、現在の99.90 haまで緩やかな拡大を続けています。

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「Berru」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報