Stroebel / ストロエベルは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Villers-Allerandを本拠とするRM / レコルタン・マニピュラン、いわゆる栽培醸造家の銘柄で、自社でブドウを育て、そのブドウでシャンパンを生産しています。
本サイト「シャンパンが好き! - シャンパン専門サイト」は、複数の企業と提携しており、記事内・商品一覧内のリンクを経由してご購入いただいた場合、運営者に報酬が支払われることがあります。読者の方の購入金額に追加負担は生じません。 ※運営者情報・サイトポリシーはこちら

目次

Stroebel / ストロエベル

Stroebel

ストロエベル

ストロエベルは、モンターニュ・ド・ランスのプルミエ・クリュ、ヴィレ=アルラン村で3.5haの畑を耕す小さな造り手です。馬で土を起こし、自生酵母だけで発酵させ、全キュヴェを糖分を加えないブリュット・ナチュールで瓶詰めします。ピノ・ムニエを主役に、村の土をそのまま映し出す味わいが持ち味です。

基本情報

地区Montagne de Reims / モンターニュ・ド・ランス
- Grande Montagne de Reims / グランド・モンターニュ・ド・ランス
村51500 Villers-Allerand / ヴィレ=アルラン [Premier Cru]
所在地3 Place de l’Eglise, 51500 Villers-Allerand (Google Maps)
公式サイト-
Tel+33 (0)3 26 07 29 50, +33 (0)3 26 07 29 50(fax)
製造業者種別RM
生産者表記EARL STROEBEL

商品更新情報

特徴・スタイル

ストロエベルの味わいを決めているのは、ピノ・ムニエです。畑の55%を占めるこの品種が中心にあることで、丸みのある果実味と、噛みごたえのある土っぽい風味が同居します。 そこに全キュヴェ共通のブリュット・ナチュール(ドサージュ・ゼロ、糖分を一切加えない仕上げ)が重なるため、甘さでまとめず、酸と旨みだけで輪郭を描く辛口になります。自生酵母による発酵、無濾過・無清澄での瓶詰めも、果汁そのものの質感を残すための選択です。飲み口は華やかというより滋味深く、食事に寄り添うタイプ。ワインとして飲めるシャンパーニュを探している人に向きます。

歴史・ブランドストーリー

ストロエベルの物語は、アルザス地方から移り住んだ一人の男性から始まります。1930年代、ティモテ・ストロエベル氏の祖父がヴィレ=アルラン村に居を構え、1960年代初頭に最初のぶどうが植えられました。ただ、その後は二世代にわたって畑に直接向き合う当主が不在の時期が続きました。 流れを変えたのが、1979年生まれの3代目、ティモテ・ストロエベル氏でした。ボーヌでエノロジーを学び、ブルゴーニュの造り手のもとで4つのヴィンテージを経験した彼は、2001年に家族の区画を再統合し、自らのラベルでの生産に着手します。2003年には除草剤の使用をやめ、2004年12月には法人を設立。2008年には自社畑のぶどうによる本格的な醸造を開始しました。 自然に寄り添う栽培への歩みは、2014年の有機認証取得として実を結びます。祖父が根づかせた土地を、孫の世代が畑との対話を軸にした造りで受け継いでいます。

詳細

ストロエベルが本拠を置くヴィレ=アルランは、モンターニュ・ド・ランスの北側斜面に位置するプルミエ・クリュの村です。3.5haの自社畑はすべてこの村の中に収まっており、当主は日々歩いて回れる範囲の畑だけを相手にしています。作付けの中心はピノ・ムニエで、全体の55%を占めます。残りはピノ・ノワールが30%、シャルドネが15%という構成で、この土地で無理なく育つ品種の比率がそのままワインの性格になっています。

土壌は区画ごとに表情が異なります。古くから植えられている区画では表土が80cmほどの厚みを持つ粘土質で、水はけと保水のバランスが取れた重心の低い果実を生みます。一方、比較的若い区画は表土がわずか10cm、その下に粘土層が控える砂質で、より軽やかで通気性のある性格を示します。ピノ・ムニエの一部の区画は樹齢50年を超えており、深く伸びた根が凝縮した果実をもたらしています。

栽培の転機は2003年、除草剤の使用を完全にやめたことでした。以来、畑仕事は手作業を軸に据え、2頭の馬による耕作で土を締めつけずにほぐしています。施肥は堆肥が中心で、植物由来の調合液を用いて土壌と生態系そのものを健やかに保つ考え方です。病害対策でも銅の使用量を減らすことに取り組んでおり、微生物を加えた水やオレンジオイル、コンポストティーといった手法を試しながら、畑にかかる負荷を年々小さくしています。こうした積み重ねは2014年の有機認証取得という形で認められました。

栽培・生産データ
自社畑面積3.5ha
品種構成ピノ・ムニエ55%/ピノ・ノワール30%/シャルドネ15%
ピノ・ムニエ作付面積約2ha
ピノ・ノワール作付面積約1ha
シャルドネ作付面積約0.5ha
最高樹齢50年超
年間生産量約12,000本
除草剤使用の中止2003年
有機認証取得2014年
耕作馬2頭
亜硫酸添加量(圧搾時)約15mg/L

醸造方針

圧搾には電動式ではなく木製のバスケットプレスを使います。ゆっくりと時間をかけて搾ることで、果皮から余計な要素を引き出さず、澄んだ果汁だけを取り分ける狙いです。発酵は培養酵母を加えず、ぶどうに付着した自生酵母のみで進めます。亜硫酸の添加は圧搾時の約15mg/Lにとどめ、瓶詰めの際も濾過や清澄を行いません。

熟成には、風味を主張しないニュートラルな木樽や大型の木製容器を用いる場合があります。木の香りを付けるためではなく、緩やかな酸素供給によってワインに厚みを与えるための道具という位置づけです。キュヴェによっては果皮を低温で漬け込むスキンコンタクトを取り入れたり、複数のヴィンテージを組み合わせて味わいの幅を作ったりと、区画とその年の出来に応じて手法を選び分けています。

すべてをドサージュ・ゼロで

ストロエベルのラインナップは、すべてがブリュット・ナチュールで瓶詰めされます。ドサージュとは瓶詰め前に糖分を含んだリキュールを加えて味わいを整える工程のことで、多くのシャンパーニュはこれによって酸を和らげ、味の輪郭を統一します。ストロエベルはその工程を持たず、畑から得られた果実の熟度と酸だけでバランスを取る道を選んでいます。つまり、ぶどうが健全に熟していることが前提条件になる造り方です。

ラインナップは、3品種を組み合わせた複数区画・複数年のブレンドを軸に、ピノ・ノワールやピノ・ムニエの単一品種で仕立てたもの、木樽を使ったロゼ・ド・セニエなど、区画と品種の個性を映し分ける構成になっています。年間の生産量は約12,000本と小さく、ひと区画ごとの違いをそのまま瓶に落とし込めるのは、この規模だからこそです。

造り手が語ろうとするもの

ティモテ・ストロエベル氏が繰り返し語るのは、ワインは畑の場所とその年、そして造り手の人間性を語るものだという考え方です。ブルゴーニュで4つのヴィンテージを経験した彼にとって、シャンパーニュもまた泡のある飲み物である前にひとつのワインであり、区画の違いが飲み手に伝わることが何より重要です。祖父の代から続く3.5haを、必要以上に手を加えずに瓶へ移す。ストロエベルの造りは、その一点に集約されています。

詳細を閉じる

キュヴェ一覧

画像集