Simon Selosse / シモン・セロスは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Avizeを本拠とするRM / レコルタン・マニピュラン、いわゆる栽培醸造家の銘柄で、自社でブドウを育て、そのブドウでシャンパンを生産しています。
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目次

Simon Selosse / シモン・セロス

Simon Selosse

シモン・セロス

シモン・セロスは、コート・デ・ブランのアヴィーズを本拠に、アヴィーズ・クラマン・オジェの3つのグラン・クリュ村に区画を持つRM(レコルタン・マニピュラン)。シャルドネ100%にこだわり、端正で穏やかな味わいを追求するシャンパーニュを生み出している。

基本情報

地区Côte des Blancs / コート・デ・ブラン
村51190 Avize / アヴィーズ [Grand Cru]
所在地20 Rue d'Oger, 51190 Avize (Google Maps)
公式サイト-
Tel+33 (0)3 26 57 52 40
製造業者種別RM
生産者表記EARL SIMON SELOSSE
資本グループLouis Roederer 傘下
関連銘柄familygroup

商品更新情報

特徴・スタイル

シモン・セロスが手がけるキュヴェは、ロゼを除いてすべてシャルドネ100%。コート・デ・ブランならではのシャルドネの持ち味を、飾らずまっすぐに映し出すことを信条としている。香りにはユリや青リンゴを思わせるフローラルさがあり、熟成が進むにつれて蜂蜜や焼きリンゴ、ブリオッシュ、マジパンといったニュアンスが重なる、端正で穏やかな味わいとされる。上級キュヴェではシュール・リー熟成を5年、長いものでは7年に及ぶ期間おこない、ミネラル感とイースティな余韻を伴う奥行きへと磨き上げていく。

歴史・ブランドストーリー

物語は1896年、シャルル・フェーヴルがアヴィーズで葡萄栽培を始めたことに遡る。娘がセロス家に嫁ぎ、畑はさらに広がった。1929年の世界恐慌で葡萄の売れ行きが落ち込むと、一族は自社元詰めへ舵を切り、「マリウス・セロス」と「レオン・シモン」という2つのブランドがそれぞれ誕生する。 1953年、レオン・シモンの息子クリスチャン・シモンと、マリウス・セロスの娘オデット・セロスが結婚。なおオデットの実家は、親族が別の著名なシャンパーニュブランドを営んでいることでも知られる。1959〜1960年、両家のブランドはひとつに統合され、「シモン・セロス」として市場に送り出された。1990年には3代目当主フィリップ・シモンが経営を継承し、ボーヌで学んだ醸造学の知見を注ぎ込んでいく。 2015年、ルイ・ロデレールが資本参加を開始。2019年には経営者がフレデリック・ルーゾーへ交代し、2023年には完全子会社化が完了した。2025年、ロデレールとの正式な合併によりシモン・セロスという法人はその歴史に幕を下ろした。そのぶどう畑と哲学は、名門ルイ・ロデレール・グループの一部としてこれからも受け継がれる。

詳細

シモン・セロスの自社畑は、コート・デ・ブランを代表するアヴィーズ、クラマン、オジェの3つのグラン・クリュ村に分散している。シモン家とセロス家がそれぞれ受け継いできた区画を、1959〜1960年のブランド統合を機にひとつにまとめたもので、樹齢50年を超える古木を残す区画も含まれる。

栽培の柱に据えるのは、化学農薬への依存を抑え環境に配慮した「リュット・レゾネ」で、1991年からはその実践団体マジステールに加盟してきた。品種はシャルドネのみに絞り込み、コート・デ・ブランのシャルドネが本来持つ酸の骨格とミネラル感を、他品種とのブレンドで薄めることなくそのまま表現することを狙っている。

生産者区分はRM(レコルタン・マニピュラン)。原料葡萄をすべて自社畑でまかない、収穫から醸造・瓶詰めまでを一貫して手がける造り手であることを示す区分であり、購入葡萄に頼るネゴシアン系メゾンとは一線を画す、テロワールに根差したものづくりの裏付けとなっている。契約栽培家からの買い葡萄には一切頼らず、収穫からデゴルジュマンまで一貫して自社で管理する体制を貫いている。

3つのグラン・クリュ村にまたがって区画を持つことは、単一畑への依存を避けながら、村ごとの個性を一本のキュヴェの中に重ね合わせることにもつながっている。

栽培・醸造データ
項目データ
自社畑面積約4.5ha
品種構成シャルドネ100%(ロゼのみピノ・ノワール15%を使用)
栽培認証団体加盟1991年〜(マジステール)
キュヴェ・プレステージ熟成期間最低60ヶ月
プルミエール・サヴール熟成期間最低84ヶ月
標準キュヴェ熟成期間最低24ヶ月+デゴルジュマン後3ヶ月

醸造方針

ロゼを除くすべてのキュヴェをシャルドネ100%で仕立てるのが、シモン・セロスの一貫した方針だ。ブレンドで個性を均すのではなく、コート・デ・ブランのシャルドネそのものが持つ輪郭をまっすぐに映し出すことを狙っている。ロゼのみ例外で、自社畑のシャルドネ85%に、アンボネイ産ピノ・ノワール15%を赤ワインとして仕込んでからアッサンブラージュする。

熟成にも大きな比重を置く。標準キュヴェでも最低24ヶ月のシュール・リー熟成を経たのち、デゴルジュマン後さらに最低3ヶ月の瓶内静置を経て出荷される。上級キュヴェになるとシュール・リー熟成の期間は一段と長くなり、キュヴェ・プレステージで最低60ヶ月、プルミエール・サヴールでは最低84ヶ月にも及ぶ。こうした長期熟成によって、若いシャルドネの鋭さは磨かれ、ハチミツやブリオッシュを思わせる複雑で奥行きのあるニュアンスへと育っていく。

スタイルの評価

専門メディアでは、派手さより端正さと穏やかなバランスを持ち味とするメゾンとして紹介される傾向がある。単一品種・単一テロワールを貫く姿勢が、コート・デ・ブランのシャルドネらしい酸とミネラル感をぶれなく表現する結果につながっているとの見方が多い。

エントリーのキュヴェから熟成期間の長いプルミエール・サヴールまで、シャルドネ100%というスタイルの軸がぶれないことも、レンジ全体を通した評価につながっている。こうした一貫性は、単一品種・単一テロワールにこだわる生産スタイルそのものの表れともいえる。

現在の体制

資本参加は2015年に始まり、2019年には経営者がフレデリック・ルーゾーへ交代、2023年には完全子会社化を経て、2025年6月30日付で正式に合併に至った。フランスの公式な商業登記記録に基づく一連の経緯であり、この合併によりシモン・セロスを運営してきた法人はその歴史を終え、商業登記簿からも姿を消している。

ただし、シモン・セロスという名の畑と造りそのものが失われたわけではない。アヴィーズ、クラマン、オジェに広がる自社畑とシャルドネ100%というスタイルは、名門ルイ・ロデレール・グループの一員として今後も引き継がれていく。長い歴史を積み重ねてきたメゾンが、新たな枠組みの中でその歩みを続けていく、前向きな転換といえる。

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