Philippe Fays / フィリップ・フェイは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Celles-sur-Ourceを本拠とするRM / レコルタン・マニピュラン、いわゆる栽培醸造家の銘柄で、自社でブドウを育て、そのブドウでシャンパンを生産しています。
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目次

Philippe Fays / フィリップ・フェイ

Philippe Fays

フィリップ・フェイ

フィリップ・フェイは、コート・デ・バールのセル=シュル=ウルスで、祖父の代からの畑をフィリップと妻ローランスが受け継ぐレコルタン・マニピュラン。粘土石灰質の畑を持続可能な栽培で育て、酸をまろやかに包み込むふくよかな味わいを生み出す家族経営メゾンだ。

基本情報

地区Côte des Bar / コート・デ・バール
- Barséquanais / バルセカネ
10110 Celles-sur-Ource / セル=シュル=ウルス
所在地94 grande rue, 10110 Celles-sur-Ource (Google Maps)
公式サイトhttps://www.champagne-philippefays.com/
Mailchamp.philippefays@wanadoo.fr
SNS@champagne.philippefays@champagne_philippefays_japan
Tel+33 (0)3 25 38 51 47, +33 (0)3 25 38 23 04(fax)
製造業者種別RM
生産者表記PHILIPPE FAYS

商品更新情報

特徴・スタイル

フィリップ・フェイのシャンパーニュは、区画ごとに個性を醸造したのち、2〜3年熟成させたリザーブワインを約30%用いてアッサンブラージュする、丁寧な積み重ねから生まれる。全キュヴェで行うマロラクティック発酵が角の立った酸をまろやかに溶かし込み、ふくよかで包み込むような口当たりを描き出す。ブリュットからロゼ、やや甘口のドゥスールまで、樽仕込みの一部キュヴェも含めて7種の個性が揃い、テロワールの表情を丁寧に映し出す造りが持ち味だ。

歴史・ブランドストーリー

フィリップ・フェイの物語は、祖父ジャン・フェイが畑仕事を始めたことに端を発する。1970年代、その跡を継いだ父アンドレが家族の「メゾン・フェイ」を興し、自らの手で最初のキュヴェを仕込んだ。畑と醸造への情熱は、こうして親から子へと受け継がれていった。 転機となったのは、1985年(外部資料では1986年ともされる)のことだ。フィリップと妻ローランスが家族の畑を継承し、自らの名を冠した新たなブランドを立ち上げる。同時に貯蔵・熟成用の建物を新設し、二人だけの醸造の舞台を整えた。 1999年からは、農薬使用を抑えた持続可能な栽培(viticulture raisonnée)を導入し、土壌と向き合う姿勢を一段と強めている。近年は南向きの粘土質斜面に、シャンパーニュ地方の古来品種ピノ・ブランを再び植え、祖父の代から続く土地の記憶を新しい品種で語り継いでいる。

詳細

フィリップ・フェイは、シャンパーニュ地方南部、コート・デ・バール地区バルセカネのオーブ県セル=シュル=ウルスを拠点に、現当主フィリップと妻ローランスが営むレコルタン・マニピュランである。自社畑は3つのコミューンに分散する計4haで、隣接するランドゥルヴィルの区画も含む。品種構成はピノ・ノワール75%、シャルドネ20%を基本としつつ、近年は南向きの粘土質斜面にシャンパーニュ地方の古来品種ピノ・ブランを再び植え、伝統的な品種構成に新たな多様性を加えている。祖父ジャン・フェイが開いたこの畑は、父アンドレを経て現在のフィリップとローランスに引き継がれ、家族三代にわたって耕され続けている。

土壌はコート・デ・バール特有の粘土石灰質だが、区画ごとに性質・深さ・構造が異なり、それぞれのテロワールが異なる個性を宿す。主要区画の樹齢は約30年に達し、根がしっかりと土中に張った成木が多くを占める。石灰質を含む土壌は水はけがよく、根を深く伸ばすことでミネラル感や骨格のしっかりとしたブドウを育てやすいとされる。

1999年からは、農薬使用を抑えた持続可能な栽培(viticulture raisonnée、後にraisonnable et durableへと発展)を採用。下草を生やしながら定期的に耕作することで土壌の締固めを避け、根を深く張らせるとともに、秋には有機コンポストを投入して土壌生物の活性を高めている。資材の投入は必要最小限にとどめ、土地そのものの力を引き出す栽培を志向している。畑と真摯に向き合うこの姿勢が、フィリップ・フェイの造りを支える基盤となっている。

このように一つの産地であっても土壌や樹齢は畑ごとに異なり、フィリップ・フェイはその違いを画一化せず、区画単位で丁寧に読み解くことを栽培の出発点としている。この積み重ねが、規模は小さくとも個性豊かなシャンパーニュを生み出す土台になっている。

栽培・生産データ
自社畑面積4ha
品種構成ピノ・ノワール75%、シャルドネ20%
主要区画の樹齢約30年
栽培方針導入年1999年〜
リザーブワイン使用比率約30%
リザーブワイン熟成期間2〜3年
現行キュヴェ数7種

醸造方針

収穫したブドウは区画ごとに分けて醸造し、アッサンブラージュ前にそれぞれのテロワールが持つ個性を丁寧に見極める。全キュヴェで共通してマロラクティック発酵を行い、角の立った酸をまろやかに変える方向性を貫いているのも特徴だ。ブレンドには2〜3年熟成させたリザーブワインを約30%用い、単年の収穫にとどまらない奥行きと安定感を与えている。

こうした手順を経て、フィリップ・フェイは現在7種のキュヴェを造り分けている。基本となるブリュットとブリュット・ロゼに加え、リザーブワインの比率を高めたブリュット・レゼルヴ、やや甘口に仕上げたキュヴェ・ドゥスール、辛口寄りのキュヴェ・サンサシオン・トリオ、そして良年のブドウを厳選したキュヴェ・ベル・ヴァンダンジュがラインナップに並ぶ。なかでもキュヴェ・コート・サン・シール(Côte Saint Cyre)は、区画選抜のブドウをオーク樽で醸造するテット・ド・キュヴェで、木樽由来の複雑味を纏う一本として位置づけられている。

こうした一連の醸造プロセスに共通するのは、際立った個性を主張するのではなく、酸とふくよかさのバランスを丁寧に整えるという姿勢だ。派手さよりも飲み手に寄り添う調和を重視する造りは、初心者にも親しみやすい入り口となっている。

評価

フィリップ・フェイは、フランス国内外の複数のワインガイドに継続して取り上げられており、単年の評価にとどまらず複数年にわたって存在感を示してきた。派手な受賞歴を前面に打ち出すタイプの造り手ではないが、区画ごとの個性を丁寧に汲み取る姿勢と、酸をまろやかに包み込むスタイルの一貫性が、外部の評価にもじわりと反映されている。こうした評価は、日々の畑仕事の積み重ねが着実に品質へと結びついていることの表れといえる。

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