目次
Marie Noëlle Ledru
マリー・ノエル・レドリュ
基本情報
| 地区 | Montagne de Reims / モンターニュ・ド・ランス - Grande Montagne de Reims / グランド・モンターニュ・ド・ランス |
| 村 | 51150 Ambonnay / アンボネイ [Grand Cru] |
| 所在地 | 5 place de la Croix, 51150 Ambonnay (Google Maps) |
| 公式サイト | - |
| SNS | @champagnemarienoelleledru |
| Tel | +33 (0)3 26 57 09 26 |
| 製造業者種別 | RM |
| 生産者表記 | Marie-Noëlle Ledru |
商品更新情報
2026-09-18 10:11:24 キュヴェ・デゥ・グルテの商品情報を更新しました。
2020-07-08 04:09:58 ミレジメの商品情報を更新しました。
特徴・スタイル
歴史・ブランドストーリー
詳細
マリー・ノエル・レドリュの畑は、モンターニュ・ド・ランスの南に位置するアンボネイと、その隣のブジーに分かれて所在します。どちらもグラン・クリュに格付けされた村で、ピノ・ノワールの銘醸地として知られる一帯です。区画はアンボネイ村内の南東向きの急斜面にあり、白亜質土壌が卓越する場所とされます。日照を受けやすい傾斜と、水はけがよく地中に水分を蓄える白亜という条件が、果実の熟度と酸の張りを同時に満たす下地になっています。
畑の規模については情報が一定しません。かつては6ha程度と紹介されてきましたが、家族間での分割を経て2ha台にまで縮小したとする記載や、さらに小さい面積を示す記録もあり、時期によって実態が変化してきたとみられます。品種構成はピノ・ノワールが約85%、シャルドネが約15%で、シャルドネはブジーの区画に植えられています。平均樹齢は約40年に達し、収量よりも凝縮度を優先する古木が中心です。植え替えを最小限にとどめてきた結果、根は深く伸び、天候の変化に左右されにくい果実が得られます。
栽培は、正式な有機認証こそ取得していないものの、実質的には有機栽培に準じる方針で行われてきました。殺虫剤と除草剤は使わず、やむを得ず資材を用いる場合も環境負荷の小さいものに限られました。除草や土壌の手入れは機械に頼らず手作業が中心で、畑に立つ時間の長さがそのまま品質管理になっていました。当主が自らを醸造家ではなく栽培家と呼んだのは、この働き方をそのまま言い表したものです。
栽培から醸造、瓶詰め、出荷までをひとつの手で完結させるレコルタン・マニピュラン(RM)という形態は、規模の拡大には向きません。しかし、収穫の判断からデゴルジュマンのタイミングまで、すべての決定が同じ人物の感覚で一貫するという強みがあります。このドメーヌは、その利点を最大限に引き出す方向へ振り切った造りを続けてきました。
| ピノ・ノワール比率 | 約85% |
|---|---|
| シャルドネ比率 | 約15% |
| 平均樹齢 | 約40年 |
| 澱との接触期間(ノン・ヴィンテージ) | 36か月以上 |
| 澱との接触期間(ミレジメ) | 60か月以上 |
| 当主による生産期間 | 32年 |
醸造方針
一次発酵はステンレスタンクとホーロータンクで行われ、木樽は用いません。素材の輪郭をぼかさず、畑ごとの個性をそのまま拾い上げる意図がうかがえます。全キュヴェでマロラクティック発酵(乳酸発酵)を行うため、グラン・クリュのピノ・ノワールが持つ強い酸は角が取れ、クリーミーな質感へと変わります。
瓶詰め後の熟成は、ノン・ヴィンテージで最低36か月、ミレジメでは最低60か月を澱とともに過ごします。規定を大きく上回る期間をセラーで待つ設計で、泡はきめ細かく、酵母由来の香ばしさが果実味に厚みを加えます。熟成に使うのは小規模な低温セラーのみで、大量生産を前提とした瓶熟施設は持ちませんでした。
仕上げの工程も一貫して手仕事です。動瓶(ルミュアージュ)とデゴルジュマンはすべて手作業で行われ、ろ過と低温安定化は実施しません。澱を取り除く以外に余計な操作を加えないため、ワインの旨みや微細な要素が損なわれにくくなります。ドサージュは低めからゼロドサージュが中心で、甘みで味わいを整えるのではなく、ブドウそのものの熟度で均衡を取る考え方が貫かれています。
評価と現在
レドリュのシャンパーニュは、アンボネイのピノ・ノワールを飾らずに表現する造り手として、専門家や愛好家から長く支持を集めてきました。業界内では「アンボネイの女王」と呼ばれることもあり、ひとりで畑と醸造を担い続けた姿勢そのものが評価の対象になっています。大々的な宣伝を行わない造り手でしたが、味わいの一貫性が専門家の間で語り継がれてきました。
2016年ヴィンテージを最後に生産は終了し、新規の受注も行われていません。それでも関心は途切れず、2024年には過去のキュヴェ19種類を並べる垂直試飲イベントが開かれ、専門メディアで紹介されました。すでに新しいボトルが生まれることはありませんが、32年分の仕事は、いま手元に残る一本一本のなかで確かめることができます。
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