Jean Pierre Marniquet / ジャン・ピエール・マルニケは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Venteuilを本拠とするRM / レコルタン・マニピュラン、いわゆる栽培醸造家の銘柄で、自社でブドウを育て、そのブドウでシャンパンを生産しています。
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目次

Jean Pierre Marniquet / ジャン・ピエール・マルニケ

Jean Pierre Marniquet別名:J.P. Marniquet

ジャン・ピエール・マルニケ別名:J.P. ・マルニケ

ジャン・ピエール・マルニケは、マルヌ渓谷右岸ヴァントゥイユで1929年に始まった自家醸造を土台に、当主が24歳で自身の名を冠して確立したレコルタン・マニピュランです。畑を統合し単一テロワールの個性を追求し、マロラクティック発酵を行わない塩味の効いた余韻が持ち味です。

基本情報

地区Vallée de la Marne / ヴァレ・ド・ラ・マルヌ
- Vallée de la Marne Rive Droite / ヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ドロワ
村51480 Venteuil / ヴァントゥイユ
所在地8 rue des Crayères, 51480 Venteuil (Google Maps)
公式サイトhttps://www.champagnemarniquetetfilles.com/
Mailjp.marniquet@cder.fr
Tel+33 (0)3 26 58 48 99, +33 (0)3 26 58 45 21(fax)
設立1929
製造業者種別RM
生産者表記Jean-Pierre MARNIQUET
関連銘柄familygroup

商品更新情報

特徴・スタイル

収量よりも品質と感動を優先するという哲学のもと、当主が選んだのはマロラクティック発酵を行わないという道です。シャンパーニュ地方では少数派のこの選択が、フレッシュな酸と、後を引く塩気を思わせる長い余韻を生み出しています。 ブドウはすべて手摘みで収穫し、厳しい選果を経てからステンレスタンクで発酵させます。畑では自然草生と減農薬防除を徹底し、土壌そのものの力を引き出すことを大切にしてきました。目指すのは、ヴァントゥイユという一つの村の個性がそのまま伝わる、輪郭のはっきりした味わいです。

歴史・ブランドストーリー

1911年、シャンパーニュ地方を揺るがした栽培者たちの蜂起をきっかけに、ヴァントゥイユの葡萄畑を継いできたクートラ家の祖ピエール・クートラは、収穫をネゴシアンへ売り渡す道から自ら醸造する道へと転じました。1929年、初めて自身のシャンパンを世に送り出したのが、このメゾンの原点です。 その血を引くジャン=ピエール・マルニケは、本来は料理人を志す青年でした。しかし1974年、父レオンが重い病に倒れて世を去ったことで、まだ経験の乏しい20代前半のまま家業の当主とならざるを得ませんでした。頼れたのは自身の決意とひとりの叔父の助言のみ。翌年、24歳にして自身の名を冠したブランドを立ち上げ、その後は栽培と醸造の研修を積み重ねて技術を磨いていきました。 1997年には理性的農法を地域に先駆けて導入し、2010年には化学肥料を全廃するなど、時代を先取りする姿勢を貫いてきました。2016年以降は2人の娘への事業承継が進み、現在は「Marniquet & Filles」としてその歩みを引き継いでいます。

詳細

畑はヴァントゥイユ村内の複数区画に分かれ、マルヌ渓谷右岸の南向き斜面という恵まれた立地に広がっています。この向きは日照を存分に受けられる一方、粘土石灰質の土壌が自然の排水を助け、水はけと保水のバランスを両立させています。父方の系統が受け継ぐランス近郊マッシフ・ド・サン・ティエリーの数区画も、現在なお経営に含まれています。

シャンパーニュ地方では畑の細分化が常態ですが、当主は数十年をかけて自社区画をひとつにまとめるという珍しい方針を貫いてきました。ヴァントゥイユという単一テロワールの個性をそのまま表現することが目的で、各世代が少しずつ畑を広げながら、この統合を進めてきた歩みでもあります。品種はピノ・ムニエが主体で、シャルドネとピノ・ノワールが補う構成です。量を追わず、畑の姿そのものでヴァントゥイユを語ろうとする姿勢がここに表れています。醸造設備も世代ごとに更新され、伝統的な手法と現代的な設備投資を組み合わせる姿勢が受け継がれてきました。

当初の約2haから始まった自社畑は、各世代の努力を経て現在は約7haへと広がり、年間出荷本数も約110,000本規模に達しています。

醸造方針

熟成は「百年来のセラー」と称される自社地下セラーで行われ、ルミュアージュとデゴルジュマンはいずれも自社設備で自動化されています。地下に掘られたセラーは一年を通じて温度が安定しており、瓶内での穏やかな熟成を支えています。栽培から醸造、瓶詰めまでを自社で一貫して手がける体制が、品質のばらつきを抑える土台になっています。

畑と醸造の両面でHaute Valeur Environnementale(HVE3)とViticulture Durable en Champagne(VDC)の認証を取得しており、持続可能な栽培への姿勢を制度面でも裏づけています。認証取得は基準を満たすための形式的な手続きではなく、日々の畑仕事の積み重ねを裏づける記録でもあります。2019年からは養蜂や果樹園の整備といった生物多様性への取り組みも始まり、単なる収量管理にとどまらない畑づくりを進めています。こうした環境面への投資は、収量や効率だけでは測れない畑の健全さを重視する姿勢の表れでもあります。

レンジ構成

スタンダードなブリュットを中心に、ロゼやミレジム、プレステージ・キュヴェまで幅広いスタイルを手がけてきました。承継以前に生まれたヴィンテージやキュヴェも含め、時代ごとに異なる表情のシャンパーニュを送り出しています。こうした幅の広さも、一つの造り手が長年にわたり丁寧に手がけてきたことの証といえます。熟成期間の長さを使い分けるなど、キュヴェごとに異なる個性を持たせる工夫もうかがえます。承継前には、甘口に仕立てたデミセックや、より引き締まったエクストラ・ブリュットなど、飲用シーンに応じた仕立てのキュヴェも手がけていたことが海外の記録から確認できます。

評価

Jancis Robinson、Guide Hachette des Vins、ゴ・エ・ミヨ、ベタンヌ・エ・ドゥソーヴなど、フランス内外の権威あるワインガイドに掲載実績があります。2000年代初頭にはイギリスの専門書籍でも取り上げられるなど、早い時期から海外の評価者の目に留まってきました。当主は、パリ国際農業見本市(Salon de l'Agriculture)へ20年にわたり連続出展してきました。地道な畑仕事と品質への一貫したこだわりが、こうした評価や実績につながっています。ブランド設立から半世紀近くにわたり積み重ねてきた評価は、いずれもジャン=ピエール・マルニケ自身の代の歩みを映すものです。

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