Marniquet & Filles / マルニケ・エ・フィーユは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Venteuilを本拠とするRM / レコルタン・マニピュラン、いわゆる栽培醸造家の銘柄で、自社でブドウを育て、そのブドウでシャンパンを生産しています。
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目次

Marniquet & Filles / マルニケ・エ・フィーユ

Marniquet & Filles

マルニケ・エ・フィーユ

マルニケ・エ・フィーユ(Marniquet & Filles)は、マルヌ渓谷右岸のヴァントゥイユ村に自社畑を構えるRM(レコルタン・マニピュラン)です。父から受け継いだ姉妹2人が、単一村の個性を映すことにこだわり、フレッシュで塩味の効いたシャンパーニュを造り続けています。

基本情報

地区Vallée de la Marne / ヴァレ・ド・ラ・マルヌ
- Vallée de la Marne Rive Droite / ヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ドロワ
村51480 Venteuil / ヴァントゥイユ
所在地8 rue des Crayères, 51480 Venteuil (Google Maps)
公式サイトhttps://www.champagnemarniquetetfilles.com/
SNS@champagne_marniquet
Tel07 63 81 43 36, 03 26 58 48 99
製造業者種別RM
関連銘柄familygroup

特徴・スタイル

目指すのは、ヴァントゥイユという一つの村の個性をそのまま映すシャンパーニュです。マロラクティック発酵をあえて行わない選択が、フレッシュな酸とキリッとした塩味を帯びた長い余韻を生み出しています。畑では収量よりも感動と品質を優先し、精緻でありながら大胆さも兼ね備えたアッサンブラージュに個性を込めます。環境に配慮した栽培を徹底するほど、グラスの中の個性がより鮮明になるという実感が、造り手たちの言葉から伝わってきます。

歴史・ブランドストーリー

家族経営としての歩みは先代のジャン=ピエール・マルニケの代に築かれ、マルニケ・エ・フィーユはその歩みを引き継ぐ形で誕生しました。承継の第一歩は2015年、公正証書による生前贈与分割です。先代から2人の娘、シリエルとソレーヌへ経営の道が開かれました。翌2016年には姉のシリエルが栽培・醸造会社の共同業務執行者に就任し、先代と二人三脚での運営が始まります。 2017年には妹のソレーヌが中心となって新たに販売会社を立ち上げ、ブランド名「Marniquet & Filles」が初めて法人名にも刻まれました。そして2019年、ソレーヌが栽培会社の業務執行者にも加わり、先代が経営の第一線を退いたことで、姉妹2人による運営体制へ完全に移行します。 同じ年には生垣や果樹園、養蜂箱を取り入れた生物多様性への取り組みも始まりました。先代が長年培ってきた技術を受け継ぎながら、現在は仏語・英語の自社サイトを通じた海外発送や国際見本市への出展にも力を入れています。

詳細

ヴァントゥイユ村を中心に、マルヌ渓谷右岸の南向き斜面に自社畑が広がっています。土壌は粘土石灰質で自然排水に優れ、日照条件にも恵まれた立地です。父方の系統がマッシフ・ド・サン・ティエリーの丘陵にも数区画を保有しており、現在の経営に組み込まれています。醸造からセラーでの熟成まで、すべての工程を村内の拠点で完結させています。

シャンパーニュ地方では畑の細分化が進みがちですが、マルニケ・エ・フィーユは数十年をかけて自社区画をまとめる方針を貫いてきました。各世代が少しずつ畑を広げ、当初はわずか2haだった畑は、現在の約7haに至っています。狙いは単一村ヴァントゥイユの典型性をそのまま表現すること。品種はピノ・ムニエを主体に、シャルドネとピノ・ノワールが補います。

栽培・環境データ
自社畑面積約7ha
年間出荷本数約110,000本
環境認証HVE(レベル3)、VDC
生垣新植250m
果樹園25本
養蜂箱6基

環境への取り組み

自然草生と減農薬防除、厳格な剪定・選果を徹底し、畑の健全さを保つことを重視しています。理性的農法(viticulture raisonnée)への転換は1997年からと早く、地域の他の生産者に約20年先行したとされます。2010年には土壌肥培のための化学肥料の使用を全廃し、Haute Valeur Environnementale(HVE、レベル3)とViticulture Durable en Champagne(VDC)の2つの認証を取得しています。

2019年には、蜜源となる生垣250mを新たに植え、養蜂箱6基を導入。斜面の麓には専門の苗木業者の助言を受けて樹種を選んだ果樹25本の果樹園も造成しました。畑を単なる生産の場としてではなく、多様な生き物が共存する環境として育てていく姿勢が表れています。こうした積み重ねが畑全体の生態系を豊かにしています。

醸造方針

収穫はすべて手摘みで行われ、アルコール発酵はステンレスタンクで行われます。醸造では収量よりも感動と品質を優先する姿勢を貫き、精緻でありながら大胆さも併せ持つアッサンブラージュにブランドの個性を込めています。マロラクティック発酵を行わない選択は、シャンパーニュでは数少ない例の一つです。戦略的な判断というよりも、フレッシュな酸と塩味を帯びた長い余韻を大切にする、ヴァントゥイユらしいスタイルの表れだといえます。

熟成は「百年来のセラー」と呼ばれる自社の地下カーヴで行われ、ルミュアージュとデゴルジュマンはいずれも自社設備で自動化されています。畑から瓶詰めまでを一貫して自社で完結させる体制が、単一村ヴァントゥイユの個性を余さず伝えることにつながっています。こうした一貫生産の体制は、先代から受け継がれた設備と経験があってこそ実現しているものです。

現在の体制

その名前はフランス語で「マルニケ家の娘たち」を意味し、家業を受け継いだ姉妹の存在をそのまま映しています。運営は栽培・醸造を担う法人と、販売を担う法人を分けた2社体制で行われており、事業承継に合わせて新たに販売会社を設けたことで、姉妹それぞれが得意分野を担いながら経営にあたれる体制が整いました。

蔵元での直接販売に加え、パリで毎年開催される国際見本市への出展を長年続けており、仏語・英語に対応した自社オンラインショップを通じた海外発送にも力を入れています。単一村の個性を国内外へ届けようとする姿勢が、承継後の新しい取り組みの随所に表れています。遠方の顧客にも直接手渡すような気持ちで、一本一本を届けているといいます。

ラインアップはシャンパーニュ9品目に加え、自社畑の葡萄のみを原料としたラタフィアやマール、フィーヌといったスピリッツ3品目も展開しており、いずれも自社セラーで長期熟成させています。シャンパーニュと同じ畑・同じ手で仕上げられるスピリッツは、ブランドの土台にある一貫した哲学をよく映す存在です。

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