Insu / アンスは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Hautvillersを本拠とするRM / レコルタン・マニピュラン、いわゆる栽培醸造家の銘柄で、自社でブドウを育て、そのブドウでシャンパンを生産しています。
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目次

Insu / アンス

Insu

アンス

アンス(Insu)は、シャンパーニュの聖地オーヴィレール村(プルミエ・クリュ)で、代々続くブドウ栽培家の血筋から2018年に生まれた造り手です。単一区画・単一品種・単一ヴィンテージのみを手がけ、ブレンドを行わない一貫したスタイルを貫いています。

基本情報

地区Vallée de la Marne / ヴァレ・ド・ラ・マルヌ
- Grande Vallée de Marne / グランド・ヴァレ・ド・ラ・マルヌ
51160 Hautvillers / オーヴィレール [Premier Cru]
所在地4 Place de la Fontaine, 51160 Hautvillers (Google Maps)
公式サイト-
SNS@champagne_insu
設立2018
製造業者種別RM
生産者表記SAS INSU

商品更新情報

特徴・スタイル

単一区画・単一品種・単一ヴィンテージのみを瓶詰めし、他の年やキュヴェと混ぜ合わせない一貫した哲学を貫いています。収穫はすべて手摘みで行われ、亜硫酸の添加は必要最小限にとどめたのち、以降は無添加のナチュラルな醸造プロセスを採用しています。リキュール・ド・ティラージュには濃縮ブドウ果汁(MCR)を用い、ティラージュとデゴルジュマンの時期はビオディナミ・カレンダーの下降期に合わせて選ばれます。木製発酵槽と陶製容器で澱とともに約36ヶ月の熟成を重ね、リュー・ディの名を冠した個性豊かなキュヴェへと仕上げられます。

歴史・ブランドストーリー

創業者ピエール=ガブリエル・ディアラの母方の家系は、オーヴィレール村で4代にわたりブドウを育ててきましたが、収穫したブドウを自社で瓶詰めすることはありませんでした。1980年、フランス生まれ。セネガル・ダカール出身の父と、この地に根を張る栽培農家の母のもとに育ち、2008年にボルドーでブドウ栽培・醸造学の学位を取得したのち、イギリスやパリでテクノロジー分野の仕事に就きます。2018年、38歳のときに祖母から畑を受け継ぎ、家業4代目としてドメーヌを設立しました。ブランド名「INSU」はフランス語で「知られていない」を意味し、瓶詰めをしてこなかった一族の歴史を象徴します。姓の「ディアラ」は西アフリカのバンバラ語で「ライオン」を指し、ロゴの爪の意匠はこの語源とブドウ畑の畝の連なりを重ね合わせたものです。 2019・2020年に栽培と醸造の試験を重ね、2021年に商業ベースでの初収穫を実施しました。現在も平日はパリでテクノロジー企業に勤務しながら、週末と収穫期にドメーヌを営む二足のわらじの体制を続けています。

詳細

畑は、マルヌ河沿いの丘陵地帯「グランド・ヴァレ・ド・ラ・マルヌ」地区に位置し、ドン・ペリニヨンゆかりの地として知られるプルミエ・クリュの村、オーヴィレールを中心に広がっています。6つのリュー・ディ(畑の区画ごとの呼び名)に分かれた区画のうち、1区画のみが隣接エリアに位置し、残りはすべて村内にあります。栽培の主軸はピノ・ノワールで、シャルドネとピノ・ムニエを合わせた3品種構成です。2018年の経営開始と同時にビオロジック栽培へ転換し、以来、化学合成資材に頼らない栽培管理を続けています。単一区画・単一品種・単一ヴィンテージにこだわるのは、区画ごとの個性をそのままボトルに映し出すためで、ブレンドによる個性の均一化をあえて避けるという考え方に基づいています。

栽培データ
自社畑面積2.9077ha
ピノ・ノワール1.9043ha
シャルドネ0.7369ha
ピノ・ムニエ0.2665ha
区画数6区画
年間生産量約5,000本

栽培・醸造体制

畑作業のうち当主自身が対応できない時期の管理は、知人のビオ生産者に委託しています。収穫はすべて手摘みで行われ、自社セラーにプレス機を持たないため、隣村の栽培家の施設を借りて毎年圧搾を行う体制です。搾汁したての果汁は保冷車で自社の醸造施設へ運び、そこから先の工程は自社で完結させます。自社に十分な設備投資を行わず、信頼できる隣人の力を借りながら醸造を続ける姿勢は、規模を追わず品質を優先する当主の考え方を映しています。

醸造方針

亜硫酸は圧搾の際に必要最小限を添加するのみで、以降の工程では一切加えないナチュラルなアプローチを採用しています。圧搾時のみ最小限を加える手法は、ビオロジック栽培で育てたブドウの状態の良さを裏付ける選択でもあります。リキュール・ド・ティラージュには濃縮ブドウ果汁(MCR)を使用し、ティラージュとデゴルジュマンの時期は、月の満ち欠けに基づく暦であるビオディナミ・カレンダーが「果実の日」と定める、月の下降期に合わせて実施されます。熟成には木製の発酵槽と陶製容器を用い、澱とともに約36ヶ月という長めの瓶内熟成期間を経るとされます。単一区画・単一品種・単一ヴィンテージという方針を貫くため、他年やほかの区画のワインで味わいの帳尻を合わせることができず、瓶詰めに使わない収穫ブドウは知人のネゴシアンへ売却して自社ラインには回しません。2019年・2020年に栽培と醸造の試験を重ねたのち、2021年に商業ベースでの初収穫と初仕込みを実施しました。この方針を守った結果、設立から本格的な仕込みまでに数年を要し、初ヴィンテージのリリースは2026年、設立から8年目にしてようやく実現しました。

レンジ構成

ラインナップは、畑の6つの区画のうち主要なリュー・ディごとに、単一区画・単一品種・単一ヴィンテージで仕込んだキュヴェで構成されています。レ・ゾート・マラドリー、ル・ノワイエ・ド・ロルム・デュ・ミディ、ル・ノワイエ・ド・ロルム・デュ・ノール、レ・クチュール、ル・ピニョンといったリュー・ディの名をそのままキュヴェ名として冠し、各区画の個性を独立したボトルとして表現しています。年間生産量は約5,000本ときわめて小規模で、5つのキュヴェそれぞれの生産量はごくわずかにとどまります。元詰めをしてこなかった一族の歴史に区切りをつけたアンスは、今後もひとつひとつの区画に向き合う小規模な造りを続けていく方針です。

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