ムニエ再評価を牽引したドゥウールが、単一区画で魅せる職人キュヴェ！ ムニエの楽園ヴァレ・ド・ラ・マルヌ左岸にワイナリーを構えるドゥウールの飛躍を実現した立役者は、現当主ジェローム・ドゥウールだ。ボーヌとアヴィーズの醸造学校で学んだ後、祖父が1930年に設立し、父が発展させた家族経営のドメーヌに加わった。1996年にドメーヌを引き継ぐと、各区画が持つ個性に焦点を当てる事を決意し、1999年にはドメーヌ初の単一畑のキュヴェ、レ・ジュヌヴロー(ムニエ)とブリスフェー(シャルドネ)を生み出した。 当時シャンパーニュでは新しい世代により、ブレンドという伝統を重んじた親世代とは異なるアプローチ、すなわち「テロワールを強調し、その違いを示すこと」に焦点を当てる動きが生まれていたが、ジェロームはシャンパーニュにおいて最も早く単一畑という概念を取り入れた 革新的醸造家のひとりである。1998年の代替わりのタイミングでソレラシステムによるリザーヴワインの貯蔵を開始し、ドメーヌ初のオーク樽も導入するなどの変革を行った。こうしてワインにさらなる複雑さをもたらす礎を築いたのである。 ジェロームは、日当たり、標高...