Hervé Dubois / エルベ・デュボワは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Avizeを本拠とするRM / レコルタン・マニピュラン、いわゆる栽培醸造家の銘柄で、自社でブドウを育て、そのブドウでシャンパンを生産しています。
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目次

Hervé Dubois / エルベ・デュボワ

Hervé Dubois

エルベ・デュボワ

エルベ・デュボワは、コート・デ・ブランのグラン・クリュ村アヴィーズを拠点に、御者一家の馬車輸送業から歩みを始めたレコルタン・マニピュラン(RM)。酸をまろやかにする「マロラクティック発酵」をあえて行わない醸造で、シャルドネ由来のミネラル感と柑橘系のフレッシュな酸を際立たせるスタイルを貫いている。

基本情報

地区Côte des Blancs / コート・デ・ブラン
村51190 Avize / アヴィーズ [Grand Cru]
所在地67 rue Ernest-Vallé, 51190 Avize (Google Maps)
公式サイトhttps://www.champagne-herve-dubois.fr/
Mailchampagne.dubois@gmail.com
SNS@nina_dubois_hd
Tel+33 (0)3 26 57 52 45, +33 (0)3 26 57 99 26(fax)
製造業者種別RM
生産者表記Hervé DUBOIS

商品更新情報

特徴・スタイル

エルベ・デュボワが目指すのは、フレッシュさと骨格のバランスが取れたシャンパーニュ。多くの造り手が実施するマロラクティック発酵を、シャルドネの一部タンクではあえて行わず、リンゴ酸を半分ほど残すのが特徴だ。角を丸めすぎない酸が、コート・デ・ブラン由来のシャルドネが持つミネラル感と柑橘のような鮮やかな酸味を際立たせ、輪郭のはっきりした味わいを生む。ラインナップは5種類ほどに絞り込まれ、一本一本の個性が際立つ構成になっている。

歴史・ブランドストーリー

物語は1920年、アルデンヌ出身でアヴィーズのシャトーの御者を務めていた創業者が、馬を使ったワイン輸送業を始めたことに端を発する。荷を引く馬の飼料を得るため購入した畑が、そのままワイン造りの出発点となった。 1930年代に入ると事業の軸足は輸送から栽培・醸造へと移り、樽での醸造とその商業化が始まる。ワインはパリの博覧会にも出品され、家業としての評価を高めていった。 1962年に創業者が没すると、息子ジャンが妻とともに経営を継承。トラクターを導入し、醸造設備や圧搾機の近代化を進めた。そして1981年(一説には1980年に初のキュヴェを発売したとも伝わる)、ジャンの次男エルベ・デュボワが21歳で独立し、自らのブランドを立ち上げる。並行して兄も自身のブランドを展開し、エルベと二人三脚で歩んだが、2008年に引退した。 2012年からはエルベの2人の娘が加わり、現在は娘のニナ・デュボワが法定表示の発行責任者を務める。「4代目当主」として紹介されることも多く、エルベからニナへの世代交代が進みつつあるとみられる。

詳細

エルベ・デュボワが本拠を置くのは、コート・デ・ブランのなかでもグラン・クリュに格付けされた村、アヴィーズ。自社畑は合計で約6.5haを所有し、その大半をシャルドネが占める。コート・デ・ブランのグラン・クリュ地区に3.50ha、モンターニュ・ド・ランスのプルミエ・クリュ地区に0.50haを構え、シャルドネの合計は約4haに達する。残りはヴァレ・ド・ラ・マルヌに位置し、ピノ・ムニエ1.50ha、ピノ・ノワール約1haを栽培する。

単一の村や単一品種に依存せず、複数の地区にまたがる畑構成を持つことが、このメゾンのブレンドに厚みを与えている。自社畑で育てたブドウのみを用いて醸造から瓶詰めまでを一貫して手がける、レコルタン・マニピュラン(RM)としての姿勢を貫いている。格付けの異なる二つの産地でシャルドネを育てることで、単一産地では得られない多面的な個性を取り込むことができる。

アヴィーズの畑には樹齢70年に達する古樹が残り、なかでも1951年に植えられた区画は特に古く、上位キュヴェの原料として大切に守られている。栽培においてはリゾネ農法(viticulture raisonnée)を採用し、投入資材を必要最小限に抑えながら、区画ごとの土壌の状態を丁寧に見極めて手入れする方針を貫いている。こうした姿勢が、土壌本来の力を活かしたブドウ本来の個性をワインに素直に表現することへとつながっている。樹齢を重ねたブドウは収量が抑えられる分、凝縮感のある果実を実らせるとされ、上質なキュヴェを支える土台になっている。

栽培・生産データ
自社畑面積約6.5ha
品種構成シャルドネ約4ha(グラン・クリュ地区3.50ha、プルミエ・クリュ地区0.50ha)、ピノ・ムニエ1.50ha、ピノ・ノワール約1ha
最古樹樹齢70年
収穫時期9月中旬〜10月上旬
一次発酵期間8〜10日間
瓶内熟成期間(上位キュヴェ)8年以上
年間生産量約40,000本

醸造方針

収穫は例年9月中旬から10月上旬にかけて行われ、搾汁から醸造まで全工程を自社設備でまかなう。品種・区画・格付けごとにタンクを細かく分けて醸造することで、それぞれの畑が持つ個性をできる限りそのままボトルに反映させる方針を徹底している。酸としっかりとした果実味のバランスを保てる適期を見極めて収穫することが、その後の醸造方針にもつながっている。

搾汁後のモロミは15〜24時間静置してデブルバージュ(澱引き)を行う。ゆっくりと澱を沈めることで雑味の少ない澄んだ果汁を確保し、天然酵母で一次発酵を8〜10日間かけて進める。シャルドネの一部タンクでは、通常であれば行うマロラクティック発酵をあえて省略し、リンゴ酸を約半分残す独自の手法を採る。酸をまろやかにするこの工程を一部で見送ることで角の取れすぎない酸が保たれ、フレッシュさと骨格の両立したワインに仕上がる。

上位に位置づけられるキュヴェでは、コルク栓を用いた瓶内熟成期間を8年以上と長く取り、時間をかけてシャルドネ由来のミネラル感に厚みと複雑さを与えている。こうした熟成期間の長さも、メゾン全体の骨格の強さを物語っている。

生産体制

経営体はEARL Hervé DUBOISとして法人化されており、現在はエルベ・デュボワとニナ・デュボワを中心とした複数名体制で運営されている。搾汁から瓶詰め・熟成に至るまでの全工程を自社の設備で一貫して手がけ、年間生産量は約40,000本と規模を抑えることで、一本ごとに目の行き届いた品質管理を可能にしている。

多品種・多区画にまたがる畑を家族経営ならではのきめ細かさで管理し続けていることが、このメゾンの個性を支えている。エルベ・デュボワから次世代への橋渡しが進みつつあるとみられるなかでも、畑ごとの個性を大切にする姿勢は変わらず受け継がれている。こうした畑づくりと醸造への丁寧な向き合い方が、エルベ・デュボワというブランド全体を支える基盤になっている。

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