Th. Petit / Th.プティは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Ambonnayを本拠とするRC / ブドウ農家の銘柄で、育てたブドウを生産者協同組合にもちこみシャンパンを生産しています。
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目次

Th. Petit / Th.プティ

Th. Petit

Th.プティ別名:プティ

Th.プティは、シャンパーニュ屈指のグラン・クリュ村アンボネイで四代にわたり紡がれてきた家族経営のシャンパーニュ。ラベルの流れ星は、1910年のハレー彗星への創業家からのオマージュだ。地元協同組合とともに歩み、丁寧な造りと確かな品質を守り続けている。

基本情報

地区Montagne de Reims / モンターニュ・ド・ランス
- Grande Montagne de Reims / グランド・モンターニュ・ド・ランス
51150 Ambonnay / アンボネイ [Grand Cru]
所在地11 rue Colbert, 51150 AMBONNAY (Google Maps)
公式サイトhttps://www.champagnethpetit.com/
Mailchampagneth.petit@wanadoo.fr
SNS
Tel+33 (0)3 26 57 01 13, +33 (0)3 26 52 13 63(fax)
製造業者種別RC

商品更新情報

特徴・スタイル

自社の言葉を借りれば、Th.プティのスタイルを言い表すのは「時間・忍耐・恍惚」の3語だ。主体となるピノ・ノワールが骨格をつくり、シャルドネがそこに透明感を添える。アンボネイならではの白亜質土壌を映した、力強さと繊細さを兼ね備えた味わいが持ち味である。 畑では性フェロモンによる害虫防除や草生栽培を取り入れ、環境に配慮した栽培を実践。丁寧な選果と伝統的な製法を守りながら、アンボネイの持つ力強さを素直に表現するワインづくりを続けている。

歴史・ブランドストーリー

物語は、テオフィル・プティの誕生直前に世を去った祖父アレクサンドル・プティに始まる。1929年の世界恐慌後の混乱のなか、テオフィルは1930年代に自らの名を冠したシャンパン造りを始めた。荷馬車で地域を巡り、パリへは船で瓶を運んだという逸話は、今も語り継がれている。ラベルに描かれた古代の柱と流れ星は、1910年にシャンパーニュ上空を渡ったハレー彗星へのオマージュとして、創業時から受け継がれてきた意匠だ。 しかし生まれつき心臓に病を抱えていたテオフィルは、1948年、働き詰めの末に世を去る。跡を継いだ息子アンドレ・プティは、母ジェルメーヌの支えを受けながら家業を守り、1960年には村の仲間とともにアンボネイ初の協同組合サン・レオルを設立。1962年には農業機械の共同利用組合の設立にも力を注ぎ、地域の礎を築いた。 アンドレに実子はなく、2002年に世を去るまでの晩年、姪にあたるベネディクト・ベラール=ムーレを後継者として育てた。彼女は1995年、24歳の若さでメゾンを継承。現在は夫セドリックとともに、二人三脚で畑とセラーを守っている。

詳細

Th.プティが畑を構えるのは、シャンパーニュ屈指のグラン・クリュ、アンボネイ。村の南東向きに広がる白亜質丘陵の斜面に区画を持ち、水はけの良い土壌がブドウの根に安定した養分供給をもたらしている。栽培の主体はピノ・ノワールで、骨格のしっかりした果実を育みながら、一部の区画ではシャルドネも併せて栽培し、繊細さを補っている。なかでも最古参の区画は1965年ごろに植えられたもので、メゾンを長く率いた先代アンドレ・プティへのオマージュとして、家族にとって特別な意味を持つ一角となっている。

栽培では化学的な負荷を抑えることを重視し、区画ごとの草生栽培によって土壌の生態系を守るとともに、性フェロモンを使って害虫の交配を攪乱するコンフュージョン・セクシュエルという手法を採用している。こうした取り組みが実を結び、2020年からはHVE(高環境価値)とVDC(シャンパーニュ地方独自の持続可能な栽培認証)の両方を取得。環境に配慮した畑づくりは、メゾンの重要な柱のひとつになっている。土壌の生命力を守るこうした取り組みは、ブドウ本来の凝縮感を引き出す土台にもなっている。

畑仕事の指揮をとるのは、当主ベネディクト・ベラール=ムーレの夫セドリック。ベネディクト自身もアヴィーズの農業専門教育機関で栽培醸造を学んだ経験を持ち、1995年に24歳の若さでメゾンを継いで以来、栽培から瓶詰めまでを見渡す体制を築いてきた。夫婦を含む2名という少人数体制でありながら、畑と醸造の両方に目が届く距離の近さが、このメゾンらしさを支えている。次世代への関心を示す娘の存在も、家族経営としての将来を支える要素になっている。

栽培・生産データ
項目データ
自社畑面積6.3ha
うち自社所有4ha
環境認証HVE、VDC(2020年〜)
輸出比率生産量の約8%
従業員数2名(夫婦含む)
所属協同組合員数230以上
Guide Hachette des Vins選定複数キュヴェ(2022・2024・2025年版)

醸造への哲学

収穫したブドウは、地元の協同組合サン・レオルで圧搾される。この組合は先代アンドレ・プティが村の仲間とともに設立したもので、現在は230を超える組合員を擁する地域の要となっている。1960年の設立から60年以上にわたり、この協働の仕組みは地域の生産基盤を支え続けている。ピノ・ノワールの半分ほどは地域の協同組合網へ出荷し、残りを自社キュヴェの醸造に充てるという、アンボネイの多くの生産者に共通するスタイルを踏襲している。

最古参区画から生まれる区画限定キュヴェは、先代アンドレへのオマージュとして企画され、生誕100周年にあたる2018年に、その存在が広く知られるようになった。畑の巡回や作業記録もIT化し、トレーサビリティを重視した管理体制を敷いている。1962年に設立された農業機械の共同利用組合による村ぐるみの支え合いも、今なお醸造の現場に息づいている。ハウス全体としては現在もRC(レコルタン・コオペラトゥール、収穫したブドウの一部を協同組合に託しながら自らも醸造・元詰めを行う生産者)としての体制を保ちつつ、この一区画に限ってはRM(レコルタン・マニピュラン)として個別に登録するという、伝統と挑戦を併せ持つ運用を続けている。

受賞歴と海外展開

品質面では、イギリスのLondon Wine Awardsやフランスのシャンパーニュ・コンクール(Challenge International du Vin)、日本のJapan Awards、女性テイスターの審査で知られるConcours Mondial des Féminaliseなど、国内外のコンクールで金賞を受賞している。Guide Hachette des Vinsにも複数年にわたり複数のキュヴェが選定されており、着実に評価を積み重ねてきた。こうした評価の積み重ねは、小規模な家族経営のメゾンとしては着実な歩みといえる。

生産量の一部は海外にも輸出され、複数の国で親しまれている。ワインの旅先が荷馬車や船から国境の外まで広がった今も、地道な家族経営の精神は変わっていない。

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