Petit Clergeot / プティ・クレルジョは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Polisotを本拠とするNM / ネゴシアン・マニピュランの銘柄です。
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目次

Petit Clergeot / プティ・クレルジョ

Petit Clergeot

プティ・クレルジョ

プティ・クレルジョは、オーブ県ポリゾに拠点を置く新世代の造り手。2017年に家業を継いだ当主が自ら搾汁機と醸造所を建て、翌年から自社元詰めを開始しました。一区画・一品種・一ヴィンテージで仕込むゼロ・ドサージュのシャンパーニュが、畑の個性をそのまま映し出します。

基本情報

地区Côte des Bar / コート・デ・バール
- Barséquanais / バルセカネ
村10110 Polisot / ポリゾ
所在地7 rue de la Fontaine, 10110 Polisot (Google Maps)
公式サイトhttps://www.champagnepetitclergeot.com/
SNS@champagnepetitclergeot
製造業者種別NM
インポーターアドヴィス株式会社
生産者表記SAS CHAMPAGNE PETIT CLERGEOT EARL CLERGEOT SÉBASTIEN
関連銘柄Sebastien Clergeot

商品更新情報

特徴・スタイル

プティ・クレルジョが掲げるのは「一区画・一品種・一ヴィンテージ」というシンプルな原則です。畑を混ぜず、年をまたがず、区画ごとに仕込んだワインをそのまま瓶に詰める。だからボトルは、土地の違いをそのまま語り出します。 味わいの輪郭を決めるのが、ゼロ・ドサージュという選択です。仕上げに糖分を加えないため、キンメリジャン土壌の畑からは張りのあるミネラル感が、チョークと珪石の丘からは伸びやかな酸が、そのまま立ち上がります。同じ区画をステンレスタンクと樽の両方で仕込み、飲み比べられる形で世に出すこともあります。

歴史・ブランドストーリー

プティ・クレルジョの歴史は、2017年に大きく動き出しました。オーブ県ポリゾでブドウを育ててきたクレルジョ家は、長らく収穫したブドウを売り渡すだけの栽培農家で、搾汁機も醸造所も持っていませんでした。その家業を継いだのが、1992年生まれのポール=バスティアン・クレルジョです。 継承した彼はすぐに動きます。継承の翌年までに自らプレソワール(搾汁機)とキュヴリーを新設し、2018年に自社初のヴィンテージを仕込みました。ブドウの売り手から、自分の名前でボトルを送り出す造り手へ。世代交代とともに、メゾンは立ち位置そのものを塗り替えたのです。 歩みはその後も止まりません。2021年には有機農法への転換に着手し、2024年に畑の有機認証を取得しました。同じ2024年末には製造と商業化を担う新会社を設立し、畑を管理する農業法人と役割を分ける二本立ての体制を整えています。まだ生まれて数年の若いメゾンですが、その進み方に迷いはありません。

詳細

プティ・クレルジョの自社畑は8ha。本拠地のポリゾを中心に、モンギュー、レ・リセの3つのコミューンに分散しています。オーブ県の南部に広がるコート・デ・バールの畑と、そこから離れたモンギューの丘という異なる土地を同時に手がけることで、ラインナップには対照的な性格の原酒が並びます。

栽培の指針は「一区画・一品種・一ヴィンテージ(une parcelle, un cépage, un millésime)」です。区画を混ぜず、品種を混ぜず、年をまたがないという原則のもと、区画ごとにキュヴェを立ち上げる方式をとっています。この考え方が成り立つのは、それぞれの畑がはっきりと違う顔を持っているからです。

ポリゾのシュヴリー(Chevry)は、川沿いの低地に東向きで広がる区画です。1975年に植えられたピノ・ノワールが、この地方を特徴づけるキンメリジャン土壌に根を張っています。同じポリゾでも、レ・コムは丘の高所に位置する南向きの急斜面で、キンメリジャンにポートランディアンが重なる土壌です。畝をまたぐ作業機アンジャンブール(enjambeur)が入れないほどの傾斜のため、一部は高い仕立てを採用しています。1971年に植えられたピノ・ノワールが育つ、メゾンで最も古い一角です。

もう一つの顔がモンギューのオー・レヴェル・デュ・シュタです。1986年に植えられたシャルドネが、チョークに珪石(フリント)が混じる土壌の丘の中腹、南向きの斜面で育ちます。さらにレ・リセにも区画を持ち、こちらはコトー・シャンプノワやロゼ・デ・リセーAOC向けのピノ・ノワールに充てられています。ポリゾのキンメリジャン、モンギューの白亜、レ・リセの若木という三者三様の畑が、そのままキュヴェの多様さにつながっています。

栽培・生産データ
自社畑面積8ha
畑の所在コミューン数3コミューン
シュヴリー(ポリゾ)の植樹年1975年
レ・コム(ポリゾ)の植樹年1971年
オー・レヴェル・デュ・シュタ(モンギュー)の植樹年1986年
自社元詰めの開始2018年
有機農法への転換開始2021年
有機認証取得2024年
瓶内熟成期間(シュヴリー)21ヶ月
瓶内熟成期間(レ・コム)30ヶ月

醸造方針

2017年に家業を継いだ時点で、この家にはブドウを搾る設備すらありませんでした。ポール=バスティアン・クレルジョはまずアトリエ・コカール(Ateliers Coquard)製のプレソワールとキュヴリーを新設し、収穫から瓶詰めまでを自らの手で完結させる体制を築きます。設備が先にあって造りを決めたのではなく、区画ごとに造り分けるという構想を実現するために必要な器をそろえた、という順序です。

醸造容器は区画の性格に合わせて使い分けます。ステンレスタンク、樽、アンフォラを目的に応じて選び、同じ区画を二種類の容器で仕込んで並べて出すこともあります。これは同一の畑に対する異なる解釈を試みる実験であり、容器という変数だけを変えて土地の輪郭を測る作業でもあります。

仕上げはゼロ・ドサージュが基本方針で、ラインナップの大半に共通します。糖分による補正を行わないぶん、原酒の完成度がそのまま味わいに出るため、収穫と選果の精度が問われます。ロゼ・デ・リセーAOCのキュヴェではカルボニック・マセラシオンの後にアンフォラで醸し、状態の劣る果実を先に取り除く逆選果という独自の手順も採り入れています。瓶内熟成は区画によって21ヶ月から30ヶ月をかけ、澱とともにゆっくりと輪郭を整えていきます。

有機栽培への転換と生産体制

畑では2021年に有機農法への転換に着手し、2024年に有機認証を取得しました。畑に入る回数が増える有機の栽培は、区画ごとの個性をそのまま瓶に映すという方針と、目指す方向が重なります。

生産体制は2つの法人で構成されています。ブドウ栽培と畑の保有を担う農業法人と、2024年末に設立された製造・商業化のための会社が役割を分担し、栽培から出荷までを一族が一貫して管理する形です。認定番号の上ではネゴシアン・マニピュラン(NM)として登録されていますが、瓶に詰められるのは自社畑のブドウであり、実態は自らの畑と向き合う造り手のそれです。

複数区画をブレンドしたキュヴェから単一区画のもの、さらにコトー・シャンプノワやロゼ・デ・リセーAOCまで、ラインナップはこの土地で造れるものを一通り並べる構成になっています。自社元詰めを始めてまだ数年でここまでの幅を築けた背景には、区画ごとに造り分けるという最初の設計思想があります。

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