目次
Paques et Fils
パック・エ・フィス
基本情報
| 地区 | Montagne de Reims / モンターニュ・ド・ランス - Grande Montagne de Reims / グランド・モンターニュ・ド・ランス |
| 村 | 51500 Rilly-la-Montagne / リリー=ラ=モンターニュ [Premier Cru] |
| 所在地 | 1 rue de Valmy, 51500 Rilly-la-Montagne (Google Maps) |
| 公式サイト | https://www.champagne-paques.com/ |
| SNS | champagnepaquesetfils |
| Tel | +33 (0)3 26 03 42 53, +33 (0)3 26 03 40 29(fax) |
| 製造業者種別 | RM |
商品更新情報
特徴・スタイル
歴史・ブランドストーリー
詳細
パック・エ・フィスは、マルヌ県グランド・モンターニュ・ド・ランス地区に位置するプルミエ・クリュ、リリー=ラ=モンターニュを拠点とする家族経営のレコルタン・マニピュランである。葡萄の栽培から醸造、瓶詰めに至るまでの全工程を自社で一貫して手がけ、家族の手で育てられた葡萄をそのままシャンパーニュへと仕立てるスタイルを貫いている。
自社畑は12.5haに及び、リリー=ラ=モンターニュ村を中心としながら、隣接する5つのコミューンに区画が分散している。取得した区画はすべてプルミエ・クリュ格付けに位置し、これが安定した品質の土台となっている。畑の規模は一貫して拡大を続けてきており、かつての9.5haから10〜10.5haを経て、現在の12.5haへと段階的に広がってきた歩みは、家族が世代を追うごとに畑と向き合ってきた証でもある。
畑は非常に細かく分割されており、区画ごとに向きや土壌、育つブドウの個性が異なる。この多様性こそがパック・エ・フィスのキュヴェに複雑さをもたらす源泉であり、栽培品種にはピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、シャルドネの3品種を用いている。区画ごとの個性を丁寧に読み分けることが、黒ブドウ主体でフレッシュに仕上げる早飲みタイプから、シャルドネを軸に樽熟成を経る骨格のあるプレステージキュヴェまで、幅の広いスタイルを描き分ける土台となっている。
栽培においては除草剤を一切使用せず、犁耕と草生栽培によって土壌の生命力を保ちながら、生物多様性を重視した持続可能な農法を実践している。こうした取り組みはHVE(高環境価値農業)とVDC(Viticulture Durable en Champagne)という2つの環境認証の取得にもつながっており、化学的な資材への依存を抑えながら生態系の健全性を守る姿勢を示している。畑への配慮がそのままシャンパーニュの品質へと結びついている点も、パック・エ・フィスの栽培哲学を象徴している。
| 項目 | データ |
|---|---|
| 自社畑面積 | 12.5ha |
| 環境認証 | HVE、VDC(Viticulture Durable en Champagne) |
| 発酵温度 | 18℃ |
| デブルバージュ | 搾汁後12時間で実施 |
| 創業 | 1905年 |
醸造方針
収穫したブドウは圧搾時に3種類の果汁に分離され、搾汁の12時間後にデブルバージュ(果汁の清澄)を行う。アルコール発酵は18℃で温度管理しながら進め、3週間後に澱引きを行う。酸をまろやかにし香りに変化を与えるため、マロラクティック発酵も実施している。こうした工程を丁寧に積み重ねることで、果実の個性を損なわずにグラスまで届けている。
アッサンブラージュでは、各タンク・樽の中身を個別にテイスティングしたうえで試験的なブレンドを重ね、最終的な組み合わせを決定する。清澄剤によるコラージュは行わず、軽いろ過にとどめることで、畑由来のニュアンスをできるだけそのままボトルに閉じ込める方針をとっている。
評価
フランスのワインガイド「Guide Hachette des Vins」には2002年版から2026年版まで、四半世紀にわたり継続して掲載され続けている。掲載の途切れない実績は、畑と醸造の両面で品質を安定させてきたパック・エ・フィスの姿勢を裏付けるものといえる。これは、家族経営という限られた体制であっても、品質管理を怠らずに続けてきたことの表れだろう。
経営体制
1905年の創業以来、パック・エ・フィスは家族経営を貫いてきた。1959年からは2代目のジェラール&ニコル・パック夫妻が畑の取得を進めて商業化を本格化させ、1996年にはフィリップ&ラム・パック夫妻が経営を継承して畑の拡大と販路の開拓を進めた。現在は息子バティストも経営に加わり、次世代への継承が進んでいる。
なお、創業から数えた世代数は資料により4代とも6代とも記載され、統一された表記はない。畑の規模拡大と経営体制の変遷は、常に品質と将来を見据えた経営判断の積み重ねであったといえる。
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