Jules Pierlot / ジュール・ピエルロは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Aÿを本拠とするNM / ネゴシアン・マニピュランの銘柄です。
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目次

Jules Pierlot / ジュール・ピエルロ

Jules Pierlot

ジュール・ピエルロ

ジュール・ピエルロは、1889年エペルネ生まれのネゴシアン・シャンパーニュ。自社畑を持たず、周辺のプルミエ・クリュ格付け中心のパートナー栽培家のブドウを丁寧にアッサンブラージュ(ブレンド)し、創業者ゆかりのバーの紋章をラベルに掲げ、130年以上変わらぬ個性を届け続けている。

基本情報

地区Vallée de la Marne / ヴァレ・ド・ラ・マルヌ
- Grande Vallée de Marne / グランド・ヴァレ・ド・ラ・マルヌ
Aÿ-Champagne / アイ=シャンパーニュ
- 51160 Aÿ / アイ [Grand Cru]
所在地7 rue Jules Lobet, 51160 AŸ (Google Maps)
公式サイトhttps://www.champagne-jules-pierlot.com/
Mailinfo@champagne-jules-pierlot.com
Tel+33 3 26 56 86 68
製造業者種別NM
インポーターアークセラーズ株式会社
生産者表記Juies PIERLOT

商品更新情報

特徴・スタイル

ジュール・ピエルロのスタイルは、ムニエ主体のふくよかな果実味を軸に、ピノ・ノワールで骨格を、シャルドネで爽やかな酸を重ねる三品種のバランスにある。手摘みで収穫したブドウは品種・区画ごとに個別に搾汁・発酵され、素材ごとの個性を保ったままアッサンブラージュ(ブレンド)される。マロラクティック発酵をほぼ全キュヴェで行うことで、角の取れたまろやかさと飲み心地の軽やかさを両立させているのも特徴だ。ドサージュは全キュヴェ「ブリュット」の枠内でも控えめな8〜9g/L前後に抑えられ、果実の輪郭をすっきりと感じさせる仕上がりになっている。

歴史・ブランドストーリー

ジュール・ピエルロの物語は1889年、エペルネの栽培家ジュール・ピエルロが最初のキュヴェを仕込んだところから始まる。当時ピエルロはリュ・デ・ザルシェでバー「カフェ・デ・ザルシェ」を営んでおり、その紋章(blason des Archers=射手協会の紋章)を自らのシャンパーニュのラベルに採用した。この紋章は100年以上を経た今もラベルの意匠として受け継がれている。 1879年、ピエルロはシニー=レ=ロズの栽培家の娘メラニー・ショヴェと結婚した。夫妻はまずエペルネのリュ・ド・ブルニーで小さな食料品店を営み、やがてカフェ・デ・ザルシェを買い取る。二人の間に生まれた息子ウジェーヌ(1882年生まれ)がメゾンを継承し、その後2000年代までメゾンはエペルネのリュ・アンリ・マルタンに拠点を構えていた。 転機は2013年に訪れる。醸造・熟成の拠点をオワリィ(Oiry)の自社施設へと移し、収穫からデゴルジュマンまでを一貫して手掛ける体制に移行した。法人登記上の所在地は今もアイ(Aÿ)のままだが、実際のワイン造りはこのオワリィの施設で行われている。

詳細

ジュール・ピエルロはネゴシアン・マニピュラン(NM)に分類されるシャンパーニュ・ハウスで、自社に畑を持たない点が最大の特徴だ。原料となるブドウは、エペルネ近郊のスパルナシアン地区に拠点を置くパートナー栽培家から購入しており、その大半はプルミエ・クリュ格付けの畑で育てられたものである。栽培から醸造・熟成までを一貫して自社で完結させる造り手が多いシャンパーニュ地方にあって、ジュール・ピエルロは長年にわたって築いてきた栽培家とのパートナーシップを軸に、複数の畑・栽培家のブドウを組み合わせるアッサンブラージュ(ブレンド)そのものを自らのブランドの個性として磨き上げてきた。畑を所有しないからこそ、幅広い区画から良質な果実を選び取り、その年ごとのコンディションに合わせて柔軟に配合を組み立てられることが、このハウスの強みになっている。

収穫はすべて手摘みで行われ、ブドウはピノ・ノワール、シャルドネ、ムニエの3品種を区画(テロワール)ごとに分けたうえで、丁寧かつ段階的に圧搾される。品種・区画それぞれの個性を保ったまま個別に醸造することで、アッサンブラージュの際に多彩な要素を組み合わせられる仕込み体制を整えている。仕込みの段階からムニエの果実味を軸にピノ・ノワールで骨格を、シャルドネで酸を補うという構成方針が意識されており、区画・品種ごとに分けて醸造した基酒を丹念に組み合わせることで、その骨格が実現されている。

会社としての法人登記上の所在地はアイ(Aÿ)だが、実際の醸造・熟成が行われているのは2013年以降、オワリィ(Oiry)に構えた自社施設である。収穫からデゴルジュマンまでの全工程をこのオワリィの施設で一貫して手掛ける体制へと移行したことで、品質管理の一体化が進んだ。この移転により、栽培家から届いたブドウの受け入れから瓶詰め・出荷までを同一拠点で管理できる体制が整い、キュヴェ全体を通じた品質の均一化にもつながっている。同施設には赤外線・紫外線を含まない照明設備が導入されており、貯蔵中のワインが持つデリケートな香りを光による劣化から守る配慮もなされている。

生産データ
項目内容
創業年1889年
一貫生産体制への移行年2013年
熟成期間(NV)18〜24か月
熟成期間(ミレジメ)3年以上
ルミュアージュ期間4〜6日
デゴルジュマン方式マイナス27℃冷却バス
ドサージュ6〜12g/L(実際は8〜9g/L中心)

醸造方針

アルコール発酵は温度管理されたタンクで行われ、キュヴェの大半でマロラクティック発酵を実施することで、酸のシャープさを和らげてふくよかさを引き出す方針を採る。非ヴィンテージは瓶詰め後18〜24か月、ミレジメ(ヴィンテージ)はAOC規定を上回る3年間の瓶内熟成を経てから市場に出される。長期の瓶内熟成は、澱との接触を通じてワインに複雑な熟成香を与えるとともに、泡のきめを細かくする効果も期待できる。ルミュアージュ(動瓶)はジャイロパレットにより4〜6日間で行われ、手作業のピュピトルは用いない効率的な工程が採られている。デゴルジュマンはマイナス27℃の冷却バスでオリを凍結させて排出する方式で、酸化のリスクを抑えながら安定した品質を保つことにつながっている。ドサージュは全キュヴェ「ブリュット」の枠内に統一されているが、実際の運用では8〜9g/Lという控えめな水準にとどめられており、果実由来の輪郭をすっきりと感じさせる仕上がりを狙っている。

受賞歴・評価

ロゼは『ギド・アシェット』2023年版で三つ星(例外的なワイン)評価に加え、審査員特別賞にあたるクー・ド・クールを獲得した。ブラン・ブリュットについても2024年版・2026年版に掲載が続いており、複数年にわたって同ガイドの評価対象として名を連ねている。畑を持たないネゴシアンでありながら、こうした継続的な評価を得ていることは、栽培家とのパートナーシップとアッサンブラージュの技術力が結実した結果と言える。

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