Jérome Blin / ジェローム・ブランは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Vincellesを本拠とするRC / ブドウ農家の銘柄で、育てたブドウを生産者協同組合にもちこみシャンパンを生産しています。
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目次

Jérome Blin / ジェローム・ブラン

Jérome Blin

ジェローム・ブラン

ジェローム・ブラン(Jérome Blin)は、シャンパーニュ地方ヴァレ・ド・ラ・マルヌ、ヴァンセル村を拠点とする造り手です。細胞生物学の研究者から転身して就農し、2010年に有機栽培へ転換、自然との対話を大切にしたシャンパーニュを手がけています。

基本情報

地区Vallée de la Marne / ヴァレ・ド・ラ・マルヌ
- Vallée de la Marne Rive Droite / ヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ドロワ
村51700 Vincelles / ヴァンセル
所在地13 bis rue d'argentelles, 51700 Vincelles (Google Maps)
公式サイトhttps://champagne-jeromeblin.fr/
SNS@champagnejeromeblin
製造業者種別RC
生産者表記EARL BLIN JEROME

特徴・スタイル

栽培では有機農法を基盤に、ビオディナミやラディエステジー(波動探査)、磁気処理といった手法も試験的に取り入れ、イラクサやコンフリーの発酵液を用いるなど、土壌の生命力を引き出す工夫を重ねています。醸造は天然酵母にゆだね、清澄・濾過や亜硫酸の使用は最小限にとどめる方針です。オーク樽やアンフォラ状の「ジャール」も使い分け、キュヴェによってはマロラクティック発酵をあえて行わず、フレッシュな酸を活かします。ヴァンセル村の主要品種ムニエ由来の、洋梨や杏を思わせる豊かな果実味が持ち味です。

歴史・ブランドストーリー

就農までの道のりは一般的な後継者とは一線を画します。細胞生物学の修士を取得したのち教職を志し、パリの国立工芸院で農産食品分野を学び直してから、1996年に父のもとで栽培を手伝い始めました。BTSを修了した2年後、父から譲り受けた1haでいよいよ独立就農を果たすと、その後はヴァンセル村内の区画を少しずつ買い足し、畑を広げていきます。 転機となったのはミネルヴォワやオーストラリアでの醸造経験です。現地で出会った地質学者ロン・ラウフォン氏との対話が有機栽培への転換を後押しし、2006年にエノロジーの修士号を取得。2010年、村内の栽培家仲間3名とともに正式に有機栽培へ転換し、同年最初の500本を自社ブランドとしてリリースしました。生産量はその後着実に伸び、2013年に3,000本、2018年には7,000本へと拡大しています。

詳細

畑はヴァンセル村内に点在する約10区画、1区画あたり平均20アールほどの小さな単位で構成され、村を流れるマルヌ河沿いの低地から中腹、高台まで幅広い地勢にまたがっています。土壌もまた一様ではなく、河沿いは沖積由来の粘土質土壌、中腹は石灰質の礫が混じる土壌、高台は緑色粘土が現れるなど区画ごとに個性が異なり、ヴァレ・ド・ラ・マルヌに典型的なエオセン紀の砂質層もこの構成を特徴づけています。最古の区画「ラ・シャンパーニュ」「ラ・シリエール」は1970年代初頭の植樹で、樹齢の高さが果実の凝縮感を支えています。南・南西向きの砂質区画「レ・ゼピノン」では樹齢55年を超えるピノ・ノワールも育ち、区画ごとの個性を尊重した栽培が続けられています。区画によっては全面的または部分的な自然草生栽培を採用し、土壌流出の抑制や生物多様性の維持に配慮しています。面積は買い足しを重ねたピーク時には6haに達しましたが、その後の区画整理を経て2024年時点ではおよそ2.75haとなっています。

主要品種はヴァレ・ド・ラ・マルヌを代表するムニエで、加えてシャルドネ・ピノ・ノワール・ピノ・グリを栽培しています。近年は品種構成の幅を広げる試みとして、ピノ・ブランやプティ・メリエといった希少な古品種の再導入にも取り組んでいます。

栽培・生産データ
自社畑面積(拡大期ピーク)約6ha
自社畑面積(2024年時点)約2.75ha(有機栽培2.26ha+転換中0.49ha)
区画数約10区画(1区画平均20アール)
品種構成ムニエ45%/シャルドネ31%/ピノ・ノワール14%/ピノ・グリ10%
有機認証2013年取得(2010年転換開始)
生産量2013年3,000本→2018年7,000本
熟成期間例澱の上で46ヶ月

醸造方針

収穫はすべて手摘みで行われます。房はいったん村内の協同組合施設に運ばれ、有機栽培区画のぶどうは2010年の合意に基づき他の生産者分と分離して搾汁されます。得られた果汁を持ち帰り、自社カーヴで発酵・熟成させる二段階の仕組みをとることで、栽培から醸造までの意向を一貫させています。熟成は澱の上で数年単位に及ぶ例もあり、時間をかけた瓶内二次発酵によって複雑みを育てています。ただしキュヴェによっては濾過を行う場合もあり、方針は画一的なものではありません。現状は区画を横断したブレンドが中心ですが、将来的には区画ごとに仕込みを分ける「パーセレール」なマイクロヴィニフィカシオンを志向しています。

レンジ構成

シャンパーニュはスタンダードな「クラシック」系と、有機栽培ぶどうのみで仕込む「ビオロジック」系の2つのレンジ、あわせて10種のキュヴェで構成されています。これに象徴的な位置づけを持つ2キュヴェを加え、計12種のラインナップとして展開されており、栽培から醸造まで一貫して手がける小規模生産者ならではの多彩さがうかがえます。

環境への取り組み

畑の外でも、拠点周辺ではアグロフォレストリーや養蜂、パーマカルチャーへの取り組みが進められています。屋根の緑化と連動した2万リットル規模の雨水利用システムなど、栽培そのものにとどまらない環境配慮の姿勢がうかがえ、自社の畑づくりと呼応する形で持続可能な経営を志向しています。

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