Fallet-Prévostat / ファレ・プレヴォスタは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Avizeを本拠とするRM / レコルタン・マニピュラン、いわゆる栽培醸造家の銘柄で、自社でブドウを育て、そのブドウでシャンパンを生産しています。
本サイト「シャンパンが好き! - シャンパン専門サイト」は、複数の企業と提携しており、記事内・商品一覧内のリンクを経由してご購入いただいた場合、運営者に報酬が支払われることがあります。読者の方の購入金額に追加負担は生じません。 ※運営者情報・サイトポリシーはこちら

目次

Fallet-Prévostat / ファレ・プレヴォスタ

Fallet-Prévostat

ファレ・プレヴォスタ

ファレ・プレヴォスタは、コート・デ・ブランのグラン・クリュ、アヴィーズ村で5haのシャルドネだけを守り続ける家族経営の造り手です。栽培から瓶詰めまでを自ら手がけ、法定の最低熟成期間をはるかに超える約8年の瓶熟成を経てから出荷する、熟成感豊かなブラン・ド・ブランが身上です。

基本情報

地区Côte des Blancs / コート・デ・ブラン
51190 Avize / アヴィーズ [Grand Cru]
所在地56 Rue Pasteur, 51190 Avize (Google Maps)
公式サイト-
製造業者種別RM
生産者表記FALLET-PREVOSTAT, MARTINE FALLET-CROUZET

商品更新情報

特徴・スタイル

ファレ・プレヴォスタが手がけるのは、アヴィーズのシャルドネだけで仕込むブラン・ド・ブランです。当年に収穫したブドウを3分の2、前年のワインを3分の1という比率で組み立てた一つのアッサンブラージュを軸に、ドザージュ(加糖量)だけを変えた3タイプを用意する潔い構成をとっています。 大型のオーク樽で熟成させたのち、瓶の中でさらに約8年。石灰質の斜面が生むきりりとしたミネラル感を土台に、長い熟成が香りと味わいに厚みを重ねていきます。華やかさで押し切るのではなく、時間をかけて骨格を磨いた飲みごたえのあるスタイルです。

歴史・ブランドストーリー

ファレ・プレヴォスタの物語は、1957年の収穫から始まります。当時、栽培農家が自分の名前でシャンパーニュを瓶詰めすることはまだ珍しく、ファレ夫妻はその年のブドウで初めて自家元詰めに挑み、1960年に最初のキュヴェを世に送り出しました。醸造は夫が、販売は夫人が担うという二人三脚の体制でした。 事業が軌道に乗ると、夫妻は大胆な方針を打ち出します。シャンパーニュの法定最低熟成期間が15か月であるのに対し、自らの瓶熟成を約8年へと引き延ばしたのです。すぐに出荷できるはずのワインを何年も蔵で寝かせる選択は、小さな家族経営にとって決して容易ではありません。夫はデゴルジュマンを約50年にわたり手作業で続け、その方針を身をもって支えました。 夫の死去後は夫人が単独でドメーヌを守り、60年以上にわたって経営を担いました。医師を本業とする二人の娘は、それぞれ週1日ずつ実家の畑と蔵に通って母を支えました。そして2025年、孫にあたるトマ・クルーゼが記者の職を辞して家業に加わり、栽培から醸造、販売までを一から学び始めています。

詳細

ファレ・プレヴォスタの拠点は、コート・デ・ブランの中央に位置するアヴィーズです。この村はシャンパーニュ地方で最上位のグラン・クリュに格付けされ、シャルドネの銘醸地として知られています。所有する自社畑は5haで、すべてがアヴィーズのグラン・クリュ区画にあり、南東を向いた斜面に広がっています。朝から日差しを受ける向きは、ブドウがゆっくりと確実に熟していくのを助けます。

土壌は白亜を基盤とする石灰質で、水はけがよく、乾いた時期には地中に蓄えた水分をゆるやかに供給します。この土地がシャルドネに与えるのは、引き締まった酸と、塩気を思わせるミネラル感です。植えられている品種はシャルドネのみで、平均樹齢は約50年、最も古い樹は約80年に達します。樹齢を重ねた古木は収量が落ちる代わりに、根を深く張って凝縮した果実を実らせ、ワインに厚みと持続力をもたらします。

5haという規模は、シャンパーニュ全体で見れば決して大きくありません。ただ、その広さだからこそ区画ごとの状態を家族の目で細かく把握でき、一つひとつの判断に手をかけられます。栽培から瓶詰め、出荷までを自分たちの手で完結させるレコルタン・マニピュラン(RM)としての姿勢が、このドメーヌの前提にあります。

収穫は、CIVC(シャンパーニュ委員会)が定める公式の解禁日から数日遅らせて始めるのが例年の流れです。熟度を見極めてから摘み始めるため、作業が2週間ほどに及ぶ年もあります。

栽培・生産データ
自社畑面積5ha(アヴィーズ/グラン・クリュ)
品種シャルドネ(ブラン・ド・ブラン専業)
平均樹齢約50年
最古樹の樹齢約80年
大型オーク樽(フードル)容量23〜46hl
樽の樹齢40年
瓶内熟成期間約8年
ドザージュ0g/l/4g/l/6g/l の3種
手作業によるデゴルジュマン年間約3万本
地下カーヴ3層構造・掘削から300年以上

醸造方針

仕込みの骨格は、2つの収穫年を組み合わせる点にあります。当年に収穫したブドウを3分の2、直前のヴィンテージを3分の1の比率で合わせ、単一のアッサンブラージュを組み立てます。若い年のみずみずしさと、1年寝かせたワインの落ち着きが釣り合うように設計された、シンプルかつ迷いのない構成です。

マロラクティック発酵は、樹齢40年のオーク材で組まれた大型樽(フードル)の中で行われます。容量は23〜46hlと大きく、木の風味が前に出すぎることなく、ワインはゆるやかに呼吸しながら質感を整えていきます。発酵を確実に進めるために小型のヒーターで蔵の室温を上げるという手間をかけ、そのまま翌年8月、次の収穫を迎える直前まで樽の中で寝かせます。

瓶詰めしてからの熟成はおよそ8年に及びます。シャンパーニュの法定最低熟成期間である15か月を大きく超える長さで、ここがこのドメーヌの造りを最も特徴づける部分です。仕上げのドザージュは、ノン・ドゼ(0g/l)、エクストラ・ブリュット(4g/l)、ブリュット(6g/l)の3段階を用意します。同じ中身に対して糖の量だけを変えることで、飲み手が好みの表情を選べるようにしているのです。

デゴルジュマン(澱抜き)は、長年にわたり当主が「ア・ラ・ヴォレ」と呼ばれる手作業で行ってきました。機械を使わず、瓶の口から一本ずつ澱を吹き飛ばす技術で、年間およそ3万本をこの方法でこなしていた時期もあります。近年は健康上の事情から一部を外部の専門業者に委託する体制へ移行しました。

300年の歴史を刻む地下カーヴ

ドメーヌの熟成環境を支えているのが、300年以上前に掘られた白亜質の地下カーヴです。3層構造になっており、深い層ほど年間を通じて温度と湿度が安定します。約8年という長期熟成を前提にした造りは、この蔵の環境があって初めて成り立つものです。

動瓶(ルミアージュ)の作業には、今も伝統的な木製の台であるピュピートルが使われています。通常サイズの瓶はジャイロパレットと呼ばれる機械で処理し、ハーフボトルとマグナムだけを手作業のピュピートルに残すという使い分けです。カーヴの奥には長期保管用のオエノテーク(古酒の保存庫)もあり、創業者夫人の誕生日に1969年収穫分をベースとした一本が開けられたという逸話も伝わっています。

詳細を閉じる

キュヴェ一覧

画像集