Esterlin / エステルランは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Épernayを本拠とするCM / 生産者協同組合の銘柄です。
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目次

Esterlin / エステルラン

Esterlin

エステルラン

エステルランは、エペルネの目抜き通り「アヴニュ・ド・シャンパーニュ」に本社を構える唯一の協同組合系シャンパーニュメゾンです。1948年にマンシーの栽培農家3家族が設立し、2025年にはヴィネの協同組合と合併、現在は約400名の契約栽培家を束ねる一大生産者組織へと成長しました。

基本情報

地区Vallée de la Marne / ヴァレ・ド・ラ・マルヌ
- Côteaux Sud d'Epernay / コトー・シュッド・デペルネ
51200 Épernay / エペルネ
所在地25 avenue de Champagne, 51200 Épernay (Google Maps)
公式サイトhttp://www.champagne-esterlin.com/
SNS@champagneesterlin
Tel+33 (0)3 26 59 71 52, +33 (0)3 26 59 77 72(fax)
製造業者種別CM
生産者表記CVM Champagne Esterlin

商品更新情報

特徴・スタイル

エステルランのスタイルを支えるのは、酸とフレッシュ感を大切にする醸造哲学です。アルコール発酵は16℃とやや低めの温度で行い、あえてマロラクティック発酵を行わないことで、果実由来のフレッシュな酸と、長期熟成に耐えるポテンシャルを両立させています。リザーヴワインには1972年に始動したソレラシステムを用い、ヴィンテージを重ねながら層の厚みを積み上げてきました。上位キュヴェではブルゴーニュ樽やミュイで樽発酵を行うなど、伝統的な手法も取り入れつつ、協同組合ならではの多様な畑からの果実味を丁寧に紡ぎ上げるスタイルです。

歴史・ブランドストーリー

エステルランの歴史は、1948年2月にコトー・シュッド・デペルネの村マンシーで始まりました。フランソレ家、デュー家、カデスタン家という3つの栽培家族が力を合わせ、29名の組合員と23haの畑からシャンパーニュ生産の協同組合を立ち上げたのが出発点です。 その後、評価の高いコート・ド・セザンヌやヴァレ・ド・ラ・マルヌのラ・シャペル=モントドンへと栽培エリアを広げ、組合の規模を着実に拡大していきました。転機が訪れたのは2017年、隣接するヴィネの協同組合と共同事業体を設立し、2018年には人員や醸造設備の共有を進めたことでした。両組合の協業は着実に深まり、2025年1月24日、正式に合併が決定。同年8月1日、「Coopérative Vinay Mancy(CVM)」として新たなスタートを切りました。合併後もブランド名「エステルラン」は存続し、約400名の組合員、211haの畑、52のコミューンにまたがる大規模な生産者組織として、シャンパーニュ造りを続けています。

詳細

エステルランを支える畑は、組合員である栽培農家たちが管理する211haに及びます。畑はコトー・シュッド・デペルネを中心に、コート・デ・ブランに近接するエリア、評価の高いコート・ド・セザンヌ、そしてヴァレ・ド・ラ・マルヌの4つの産地にまたがり、52のコミューンに分散しています。土壌はシャンパーニュ地方らしい粘土石灰質で、多様な微気候の中で育つブドウがエステルランのブレンドの土台を形づくっています。この4つの産地の個性が組み合わさることで、単独の畑では出せない奥行きのあるブレンドが生まれています。

エステルラン自体が直接所有・管理する自社畑は12ha(うち8haは完全所有)で、こちらは100%「VDC(シャンパーニュ持続可能な栽培)」認証を取得済みです。組合全体で見ても、70%を超える畑面積がVDCおよびHVE(高環境価値)認証の対象となっており、5haではオーガニック栽培またはその転換が進められています。栽培から醸造までを一貫して支える、持続可能性への意識の高さがうかがえます。

栽培・生産データ
設立1948年
組合員数約400名
栽培面積211ha
対象コミューン数52
自社畑面積12ha(うち完全所有8ha)
VDC/HVE認証取得率70%超(組合全体)
有機栽培・転換中面積5ha
タンク貯蔵容量15,000hl
セラー貯蔵本数約350万本
ソレラシステム稼働開始1972年

醸造方針

セラーマスターを務めるガブリエル・マラグは、ディジョンでエノロジーの資格とワイン科学のライセンスを取得したのち、ブルゴーニュのヴーヴ・アンバルでキャリアをスタートしました。その後シャンパーニュ・ティエノ、オーヴィレール協同組合で約12年、さらにシャンパーニュ・ゴセで8年(2022年からはセラーマスター)を務めた経歴を持ちます。組合再編を機にエステルランへ着任し、そのノウハウを新体制の醸造に生かしています。

アルコール発酵は16℃で行い、マロラクティック発酵はあえて行いません。これにより酸味とフレッシュ感、そして長期熟成に耐えるポテンシャルを両立させる方針です。リザーヴワインは1972年に稼働を始めたソレラシステムに由来し、年ごとの個性を積み重ねながら一貫した味わいの軸をつくり出しています。熟成期間はキュヴェによって異なり、ノン・ヴィンテージは澱の上で5年寝かせたのち、出荷の1年前にデゴルジュマンを実施します。上位キュヴェは6年、ミレジメでは10年という長期熟成を経ます。プレステージ・キュヴェにはブルゴーニュ樽(228L)やミュイ(350L)を用いた樽発酵も取り入れ、伝統的な手法で複雑味を引き出しています。

醸造設備と本拠地

醸造・貯蔵の拠点はエペルネ近郊のマンシーにあり、敷地面積は10,000㎡。タンク貯蔵容量は15,000hlに達し、地下セラーでは約350万本のシャンパーニュが熟成を待ちます。セラー内は自然の力だけで約11℃に保たれており、理想的な熟成環境を生み出しています。プレス(搾汁)拠点はマンシーに加え、コート・ド・セザンヌとヴァレ・ド・ラ・マルヌの2エリアにも設けられ、収穫地に近い場所での搾汁を可能にしています。

本社ビルはエペルネのアヴニュ・ド・シャンパーニュ25番地に構えます。同通りに本社を置く唯一の協同組合として知られ、ヴェネツィアのヴィラを思わせるパラーディオ様式を取り入れた建築は、協同組合でありながら大手メゾンに引けを取らない存在感を放っています。

受賞歴・国際評価

2020年には「Trophées Champenois」で年間最優秀協同組合賞を受賞しました。主力ライン「Identitaires」の刷新が高く評価された結果です。Guide Hachette、Decanter World Wine Awards、ジルベール・エ・ガイヤール、IWSCといった国内外の主要ガイド・コンクールでも継続的に評価を得ており、協同組合という生産体制でありながら着実な品質評価を積み重ねています。協同組合がこうした賞を受けるのは異例であり、栽培から醸造までの品質管理体制が評価された証といえます。

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