Edouard Duval / エドゥアール・デュバルは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Bligny (Aube)を本拠とするRM / レコルタン・マニピュラン、いわゆる栽培醸造家の銘柄で、自社でブドウを育て、そのブドウでシャンパンを生産しています。
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Edouard Duval / エドゥアール・デュバル

Edouard Duval

エドゥアール・デュバル

エドゥアール・デュバルは、コート・デ・バールの単一畑「モノポール・ド・サント・ユラリー」28haを自社で醸すレコルタン・マニピュラン。11世紀起源の畑を継ぎ、2015年から自らのブランドでシャンパーニュを造る。チョークとヨードを思わせるミネラル感が全キュヴェに共通する個性だ。

基本情報

地区Côte des Bar / コート・デ・バール
- Bar-sur-Aubois / バール・シュル・オウボワ
村10200 Bligny (Aube) / ブリニー(オーブ)
所在地Ruelle des pressoirs, 10200 Bligny (Google Maps)
公式サイトhttps://champagne-duval.com/
SNS@champagne_edouard_duval
製造業者種別RM

特徴・スタイル

エドゥアール・デュバルが目指すのは、ドサージュで甘みを足すのではなく、ブドウそのものの完熟した自然な糖度を活かす造り。低ドサージュからエクストラ・ブリュット、ブリュット・ナチュールが主体で、口に含むとチョークとヨードを思わせるミネラル感がどのキュヴェにも共通して立ち上がる。まさにサント・ユラリーのテロワールが刻んだ署名のような味わいだ。 ロゼだけは例外的に、良年の上質なピノ・ノワールを丁寧にマセラシオンするセニエ製法のみで仕上げ、テロワールの表情とフレッシュさを両立させている。

歴史・ブランドストーリー

物語は11世紀、クリュニー修道院の修道士たちがブリニーに「サント・ユラリー修道院」を築いたことに始まる。この地はやがてコート・デ・バールの栽培と醸造の伝統を育む土地となった。1950年代、シャルル・ロジェ・デュバルがこの地の畑を取得し、28haの単一区画畑「モノポール・ド・サント・ユラリー」として受け継がれていく。 2000年、孫にあたるエドゥアール・デュバルがドメーヌを継承した。国際的なワイン業界での経験を積み、他産地でも別のワイン造りに携わってきた彼は、2015年に家業のあるシャンパーニュへ戻ることを決意し、自らのブランドとしての醸造を開始する。丹念な準備期間を経て2019年に発売にこぎつけ、現在では20か国以上へと販路を広げるまでに成長した。

詳細

コート・デ・バールのなかでもバール・スュル・オーボワと呼ばれるエリアに位置するブリニー。エドゥアール・デュバルの畑は、この村に広がる28haの単一区画畑「モノポール・ド・サント・ユラリー」のみで、23区画に分かれている。南東から南南西向きの緩やかな斜面に沿って区画が連なり、標高は公式には190〜300m超、資料によっては210〜320mともされ、区画ごとの標高差が生むわずかな個性の違いも畑の魅力になっている。

土壌はジュラ紀に形成された丘陵地で、牡蠣の化石「オストレア・ヴィルギュラ」を多く含むキンメリジャン期の石灰岩が基盤をなす。主要品種はピノ・ノワールで、畑の大部分を占めている。20年以上前から持続可能な栽培を実践し、古木や自根樹に近いマス・セレクション(実生選抜)由来の樹を数多く残していることも特徴だ。畑内で最も日当たりに恵まれた区画「レピセア(L'Épicéa)」は樹齢50年を超え、シャルドネの主要な供給源となっている。こうした栽培姿勢は「オート・ヴァルール・アンヴィロヌマンタル」の最高位であるHVE3、および「ヴィティキュルチュール・デュラーブル・アン・シャンパーニュ」(VDC)という2つの認証取得にも表れている。

畑の土壌調査によってキンメリジャン層の詳細な分布が把握されているとされ、ドメーヌ全体の電力は太陽光発電でまかなわれているという。栽培から醸造まですべてを自社で完結させるレコルタン・マニピュランらしい、畑への向き合い方がうかがえる。

栽培・生産データ
自社畑面積(モノポール)28ha
区画数23区画
標高190〜300m超(資料により210〜320mとも)
瓶内熟成期間(澱の上)3〜10年
年間生産量約6万本(将来的に最大12万本まで拡大余地)
認証HVE3、VDC

醸造方針

当主エドゥアールが掲げる哲学は明快だ。環境への配慮、持続可能性、畑での精密な作業、セラーでの十分な熟成期間、そして最小限の介入——ロゼを除くすべてのキュヴェにこの姿勢が貫かれている。国際的なワイン業界での経験を積んだ彼が2015年に導き出したのは、派手な演出ではなく、畑とセラーでの丁寧な仕事を積み重ねるという答えだった。

収穫したブドウはすべて自社モノポール産。傾斜式圧搾機(pressoir à plan incliné)で搾汁し、区画ごとに分けてセラーで管理することで、畑の個性をそのままワインに落とし込んでいる。収穫の一部はブルゴーニュ産の樽やドゥミ・ミュイ(半樽)で発酵・熟成させるが、新樽は使わず、ブドウ本来の個性に木の風味を付けすぎない配慮がなされている。

ロゼは全キュヴェを通じてセニエ(macération)製法のみで造られ、アッサンブラージュ・ロゼは一切造らない。良年の最良のピノ・ノワールを選果・除梗したうえでマセラシオンし、テロワールの表情を映しながらもフレッシュさを保てる長さで引き上げる。瓶詰め後は澱の上で3〜10年という長い期間熟成させ、収穫から醸造、瓶内熟成までを近代的な搾汁センターと精密な醸造設備を備えた自社ドメーヌ内で完結させている。

受賞歴・評価

James Suckling、Decanter、Terroir Senseといった海外の評価誌・専門家から、レンジを通じて90点台の高評価を安定して獲得している。ブリュットからロゼまで各キュヴェに共通するチョークとヨードのミネラル感が高く評価されており、単発の実績にとどまらず複数の評論家・複数のキュヴェにまたがって評価を積み重ねている点が、このドメーヌの実力を裏づけている。

こうした評価はブリュット、ロゼ、白系のキュヴェまでレンジ全体に及んでおり、一つのキュヴェへの偏りではなくドメーヌ全体の底堅い品質を裏づけている。また、この評価は一過性のものではなく、複数年・複数キュヴェにわたって積み重ねられてきた実績であり、レコルタン・マニピュランとしての一貫した哲学が国際的な評価にもつながっていると言える。こうした評価の広がりを背景に、現在では20か国以上でその個性が楽しまれるまでに販路を広げている。

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