Arnould de Beaufort / アルノー・ド・ボーフォールは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Verzenayを本拠とするRM / レコルタン・マニピュラン、いわゆる栽培醸造家の銘柄で、自社でブドウを育て、そのブドウでシャンパンを生産しています。
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目次

Arnould de Beaufort / アルノー・ド・ボーフォール

Arnould de Beaufort

アルノー・ド・ボーフォール

アルノー・ド・ボーフォールは、モンターニュ・ド・ランスのグラン・クリュ、ヴェルズネイに本拠を置く自社栽培のつくり手です。5世代続く栽培家の家系を受け継ぐ夫妻が、5つのグラン・クリュ村の畑だけでシャンパーニュを仕立てます。太陽光でカーヴを動かす環境配慮も、このメゾンらしさです。

基本情報

地区Montagne de Reims / モンターニュ・ド・ランス
- Grande Montagne de Reims / グランド・モンターニュ・ド・ランス
51360 Verzenay / ヴェルズネイ [Grand Cru]
所在地3 rue des Grossats, 51360 Verzenay (Google Maps)
公式サイトhttps://champagne-arnoulddebeaufort.com/
製造業者種別RM
インポーター有限会社ヌーヴェル・セレクション

商品更新情報

特徴・スタイル

アルノー・ド・ボーフォールの味わいを決めているのは、畑をそのまま瓶に映そうとする姿勢です。マロラクティック発酵をあえて行わず、酵母も天然のものだけを使うため、ブドウが持っていた酸としっかりした骨格が最後まで残ります。角の取れたまろやかさよりも、白亜質の土壌が生む引き締まった輪郭が前に出るタイプです。 主役はヴェルズネイのグラン・クリュが育てるピノ・ノワールで、そこにオジェのシャルドネが伸びやかさを添えます。力強さと透明感が同居する、食卓に寄り添う一杯です。

歴史・ブランドストーリー

「ブドウ品種はワインの母、土壌はその父、そして気候はその運命」。アルノー・ド・ボーフォールが代々受け継いできたこの家訓は、畑と向き合う姿勢そのものを言い表しています。ヴェルズネイに根を張るこの家系は5世代にわたってブドウを育ててきましたが、現在のブランドはその長い系譜の上に新しく生まれたものです。 メゾンを率いるのは、アドリーヌ・アルノーとジョアシャン・ボーフォールの夫妻です。アドリーヌは古い栽培家系の家業を受け継ぎ、ヴェルズネイ、ヴェルジィ、アンボネイ、アイ、オジェに広がる畑の管理を担います。一方のジョアシャンは有機農業の先駆けとなった家系の出身で、土壌の保全と生物多様性に関する知見をメゾンに持ち込みました。二人の家名を組み合わせたブランド名は、この二つの流れが一つになった証しです。 2009年には近代的なカーヴが落成し、栽培から瓶詰めまでを自らの手で完結させる体制が整いました。メゾンの象徴として掲げる気高い青は、13世紀のベルギー人騎士に着想を得た色です。歴史への敬意と、今を生きるつくり手としての姿勢が、この一色に重ねられています。

詳細

アルノー・ド・ボーフォールは、モンターニュ・ド・ランス北斜面のグラン・クリュ、ヴェルズネイに拠点を構えるレコルタン・マニピュランです。自社で育てたブドウだけを自らの手で瓶詰めするこの区分は、畑の性格がそのままワインに表れる造り方でもあります。所有する畑は約9haで、本拠のヴェルズネイに加え、隣接するヴェルジィ、そしてアンボネイ、アイ、オジェへと広がります。いずれもグラン・クリュに格付けされた村であり、5つの異なるテロワールを手にしていることがこのメゾンの土台です。

モンターニュ・ド・ランスの北向き斜面に位置するヴェルズネイとヴェルジィは、ピノ・ノワールに緊張感のある酸と力強い骨格を与える土地として知られます。アンボネイとアイは、より豊かで果実味に富んだピノ・ノワールを生む土地とされ、コート・デ・ブランのオジェはシャルドネに繊細さとミネラル感をもたらします。品種構成もこの畑の分布を反映し、ヴェルズネイのピノ・ノワールとオジェのシャルドネを軸に、ピノ・ムニエも一部の仕込みに用いられています。

栽培は必要最小限の防除にとどめるリュット・レゾネ(lutte raisonnée)を基本とし、除草剤の使用は削減を経て取りやめ、土壌は手作業で耕しています。畑に用いる資材も有機認証を受けたものに限り、土を締め固めず、下草や微生物が生きられる状態を保つことを重視しています。こうした積み重ねは、環境価値の高い農業を国が認定するHVE(Haute Valeur Environnementale)の最高位レベル3と、シャンパーニュ地方独自の持続可能栽培認証VDCという二つの形で認められています。

栽培・生産データ
自社畑面積9ha
畑が広がるグラン・クリュ村5村
栽培家系の世代数5世代
カーヴ落成年2009年
カーヴのエネルギー自給率(太陽光)40%
環境認証HVE レベル3、VDC

醸造方針

醸造でもっとも特徴的なのは、マロラクティック発酵を行わないことです。この工程を通すとワインの酸はまろやかになり口当たりが柔らかくなりますが、このメゾンはあえて省き、ブドウが畑で得た酸をそのまま瓶の中に残します。発酵に用いるのも培養酵母ではなく天然酵母のみで、その年の畑の状態がワインに映り込むことを受け入れる姿勢が貫かれています。

瓶内で熟成させた後の作業も、手仕事が守られています。動瓶(ルミュアージュ)はプピートルと呼ばれる木製の台を使い、瓶を少しずつ回しながら澱を瓶口へ集めます。澱を抜くデゴルジュマンも機械に頼らず手作業で行い、1本ごとに状態を確かめながら仕上げていきます。ドサージュも画一的には決めず、エクストラ・ブリュットからドゥミ・セックまで甘辛度を注文に応じて調整する対応を受け付けており、飲み手の好みに寄り添う柔軟さを備えています。

環境への取り組み

2009年に落成したカーヴは、伝統的な手仕事を続けるための場でありながら、設計そのものは環境負荷の低減を前提としています。太陽光パネルが施設で使うエネルギーの40%を賄い、残りも地域で発電されたグリーン電力を購入することで、醸造から出荷までの工程を再生可能エネルギーで組み立てています。さらに敷地に降った雨水は貯めて緑地の管理に再利用され、水もまた循環の中に置かれています。畑での栽培方針とカーヴの設計思想が同じ方向を向いている点は、このメゾンを理解するうえでの鍵と言えます。

評価

フランスの独立系ワインガイド、ゴ・エ・ミヨにはレンジ全体が取り上げられており、主要なキュヴェが軒並み88点から91点の評価を得ています。特定の1本だけが突出するのではなく、シャルドネのみを用いた白から黒ブドウ由来の白、ロゼ、さらにシャンパーニュ地方の伝統的な食前酒ラタフィアまで、幅広いタイプが揃って一定の水準に並んでいます。レンジ全体を通じて造りが安定していることの表れであり、5つのグラン・クリュを束ねるこのメゾンの姿勢を物語っています。

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