Adrien Renoir / アドリアン・ルノワールは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Verzyを本拠とするRM / レコルタン・マニピュラン、いわゆる栽培醸造家の銘柄で、自社でブドウを育て、そのブドウでシャンパンを生産しています。
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目次

Adrien Renoir / アドリアン・ルノワール

Adrien Renoir

アドリアン・ルノワール

アドリアン・ルノワールは、グラン・クリュ格付けのヴェルジィで4世代にわたり畑を受け継いできた家族経営のレコルタン・マニピュラン(RM)。1960〜70年代植樹の古樹と自然な醸造にこだわり、純粋さと張りのある酸を軸にしたシャンパーニュを生み出している。

基本情報

地区Montagne de Reims / モンターニュ・ド・ランス
- Grande Montagne de Reims / グランド・モンターニュ・ド・ランス
村51380 Verzy / ヴェルジィ [Grand Cru]
所在地19 Rue de la Gare, 51380 Verzy (Google Maps)
公式サイト-
SNS@adrien_renoir
製造業者種別RM
インポーター株式会社ヴァンクロス
生産者表記EARL Renoir Adrien

商品更新情報

特徴・スタイル

アドリアン・ルノワールのシャンパーニュは、純粋さと張りのある酸を軸としたスタイルを特徴とする。天然酵母による発酵やマロラクティック発酵、澱との接触(バトナージュ)など、温度管理に頼らない自然な手法で醸される味わいは、果実味豊かでありながら鋭さを帯びる。 骨格がしっかりとして酸が張り、余韻にはチョーキーな質感が残る——そんな評が複数の紹介文で共通して語られており、「精緻で生き生きとした」味わいと評するワイン評論家もいる。

歴史・ブランドストーリー

ヴェルジィのルノワール家は、代々独立栽培者としてこの村で畑を受け継いできた一族である。4世代にわたりブドウ栽培とワイン生産に携わり、現当主アドリアン・ルノワールもまた、この土地に根を張る家族の歴史を継ぐ4代目の栽培者にあたる。 アドリアンは父のもとで数年間働きながら経験を積み、その後経営を引き継いだ。移譲の時期については2014年頃から段階的に進み2016年に完全に引き継いだとする説と、2019年に引き継いだとする説があり、正確な時期には幅がある。世代交代を機に、ワインのラベル表記も現在の名義に改められた。 栽培面では、除草剤の使用を2015年に取りやめ、化学農薬に頼らない方向へと舵を切った。もっとも、この転換に父は当初懐疑的で、区画ごとに段階を踏んで慎重に進めることを条件に、ようやく許可したという経緯がある。こうした親子二代にわたる対話と模索の末に、現在のアドリアン・ルノワールのスタイルが築かれていった。

詳細

アドリアン・ルノワールの自社畑は、グラン・クリュに格付けされたヴェルジィ村に広がっている。ヴェルジィは3つの丘陵とその谷からなる地形を持ち、区画ごとに日照や風の当たり方が大きく異なるのが特徴だ。自社畑の合計面積はおよそ5ha前後とされ、区画の数え方によって2.5haから6.7ha程度まで幅がある。栽培品種はピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエの3種で、なかでも代表的な区画には1961年から1971年にかけて植えられた古樹が今も残る。

これらの古樹は、単一クローンに頼らず畑の中で自然に選抜した苗木を植える「セレクション・マサール(massale selection)」と呼ばれる手法によるものだ。ヴェルジィ村全体で見ても、畑の50〜60%が1965年以前に植樹されたセレクション・マサールの樹だとされ、この村における古樹比率の高さを物語っている。セレクション・マサールは、単一クローンによる均一化を避け、畑の個性をそのまま反映させる栽培法として近年見直されている。ルノワール家がこの手法にこだわるのも、ヴェルジィの土地の個性を最大限に引き出すためである。

代表的な区画のひとつ「レ・モンタン」は1961年植樹で、単独ボトリングにはシャルドネのみが用いられる。もうひとつの主要区画「レ・エピネット」は1971年植樹のピノ・ノワール100%で、粘土石灰質土壌の北西向き斜面に位置する。区画ごとの個性を見極めながら丁寧に手入れをしていくのが、ルノワール家の栽培に対する基本姿勢である。現在の経営はEARL Renoir Adrienという体制のもとで行われており、畑仕事から醸造までアドリアン自身が一貫して手がけている。

栽培面では化学農薬に頼らない方向への転換が進められており、除草剤の使用は2015年に取りやめられた。有機認証については2016〜2017年頃に取得したとする説と、2020年に取得したとする説がある。ビオディナミ的な要素を一部取り入れた作業も行われているが、正式な認証は取得していない。

栽培・生産データ
格付けグラン・クリュ(ヴェルジィ)
自社畑面積約5ha
主要品種ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエ
主要区画植樹年1961年、1971年
1965年以前植樹比率(村内)50〜60%
除草剤使用中止2015年
リザーブワイン比率(NVブレンド)約20%
評論家レビュー集計スコア91/100(Wine-Searcher集計)

醸造方針

醸造設備はステンレスタンクから中性オーク樽へと段階的に切り替えられ、2017年ヴィンテージ以降は発酵から熟成まで全量が中性オーク樽で行われている。中性オーク樽への移行は、ステンレスタンクにはない緩やかな酸素交換を得るための選択であり、ワインに丸みと奥行きを与えている。

発酵には天然酵母を用い、マロラクティック発酵も実施。澱との接触(バトナージュ)を行いながら、温度管理に頼らない自然な手法で醸造を進めるのが特徴だ。

リザーブワインは大樽(フードル)で熟成され、通常のNVブレンドでは全体の約20%を占める。ドザージュにはMCR(濃縮還元果汁)を使用し、澱抜きはジェッティングで行う。仕上げの際に亜硫酸を添加しない点も、自然な造りへのこだわりを表している。複数ヴィンテージのリザーブワインを丁寧に組み合わせることで、年によるばらつきを抑えながら、ルノワール家らしい一貫した味わいを保つよう努めている。

評価

アドリアン・ルノワールのシャンパーニュは複数のワイン評論家から好意的な評価を得ており、果実味の豊かさと引き締まった酸のコントラストを評価する声が目立つ。評論家によるレビューの集計スコアは91/100(Wine-Searcher集計)に達し、その品質は国際的にも認知されつつある。

骨格のしっかりとした味わいとチョーキーな余韻は、複数の紹介文で共通して語られる特徴であり、ヴェルジィという銘醸地のポテンシャルを体現するスタイルとして評価が高まっている。こうした国内外からの評価は、家族経営でありながら世界に通用する品質を追求してきたルノワール家の歩みを裏づけるものといえる。

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