Thierry Bourmault / ティエリー・ブルモーは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Cuisを本拠とするRM / レコルタン・マニピュラン、いわゆる栽培醸造家の銘柄で、自社でブドウを育て、そのブドウでシャンパンを生産しています。
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目次

Thierry Bourmault / ティエリー・ブルモー

Thierry Bourmault

ティエリー・ブルモー

ティエリー・ブルモーは、コート・デ・ブランのプルミエ・クリュ、キュイ村に拠点を置く家族経営の栽培農家(レコルタン・マニピュラン)です。シャルドネを主体とした自社畑を守り、1998年から伝統的な圧搾機や木樽を用いた造りに回帰しました。丸みと開放感のある味わいが持ち味です。

基本情報

地区Côte des Blancs / コート・デ・ブラン
村51530 Cuis / キュイ [Premier Cru]
所在地5 rue Boutons-d'or, 51530 Cuis (Google Maps)
公式サイトhttps://www.champagne-thierrybourmault.fr/
Mailchampagne.thierry.bourmault@wanadoo.fr
SNS@champagne_thierry_bourmault
Tel+33 (0)3 26 59 79 57, +33 (0)3 26 59 79 57(fax)
製造業者種別RM
インポーターアオセフランス株式会社
生産者表記BOURMAULT - GRELLET

商品更新情報

特徴・スタイル

ティエリー・ブルモーの味わいの軸になっているのは、コート・デ・ブランのプルミエ・クリュ、キュイ村で育つシャルドネです。自社畑の約8割をこの品種が占め、引き締まった酸とミネラル感がワインの骨格をつくります。 ただし、このメゾンのシャンパーニュは酸の鋭さだけで押し切るタイプではありません。1998年から使い続けているフードルやオーク樽での熟成が、ワインに厚みとまろやかさを添えるため、コート・デ・ブランのなかでも丸みがあり開放的なスタイルと評されています。除草剤も殺虫剤も使わない畑から生まれる素直な果実味と、木樽由来のふくよかさが同居しているのが、このメゾンの個性です。

歴史・ブランドストーリー

ブルモー家の物語は1865年、サルト県出身のエルネスト・ブルモーがシャンパーニュ地方にやってきたところから始まります。彼はキュイ村で未亡人エルマンス・ルドーと出会って結婚し、彼女が持参金として携えてきたのが村内に点在する「クロ」と呼ばれる囲い畑でした。夫妻の本業はカフェや食料品店といった商いで、ブドウ栽培は暮らしの一部にすぎませんでした。それでも二人は少しずつ畑を買い足して苗木を植え続け、その区画は世代を越えて受け継がれ、今もメゾンのシャンパーニュの原料の一部を産んでいます。 転機は1998年です。シャンパーニュ地方伝統の圧搾機(プレソワール・シャンプノワ)やフードル、オーク樽を導入し、手仕事に根ざした醸造へと舵を切りました。そして2004年、ティエリー・ブルモーが父の代に植えられたシャルドネを引き継ぎ、自らの名を冠したブランドとして歩み始めます。2021年末には息子のウィリアム・ブルモーが法人の代表を引き継ぎ、家族の手による造りは次の世代へと受け渡されました。

詳細

ティエリー・ブルモーの畑は、コート・デ・ブランのプルミエ・クリュに格付けされるキュイ村を中心に広がっています。自社畑の面積は4.5haで、シャンパーニュ地方の生産者としては小規模な部類に入りますが、そのぶん一区画ごとに目を配ることのできる規模でもあります。栽培品種の約8割はシャルドネが占めますが、区画はコート・デ・ブラン、モンターニュ・ド・ランス、ヴァレ・ド・ラ・マルヌの三つの地区に分散しており、モンターニュ・ド・ランスではグラン・クリュ格のピノ・ノワール、ヴァレ・ド・ラ・マルヌではピノ・ムニエを育てています。単一の村に閉じず、それぞれの地区が得意とする品種を押さえる構成です。

畑のなかでもとりわけ重要なのが、キュイ村の斜面中腹に位置する「レ・コート・オー・ヴァン」という区画です。1951年に植えられた古樹が今も残り、収量は低いものの、熟度の高いブドウが得られます。樹齢を重ねた区画を抜かずに守り続ける姿勢は、1865年から続くこの家系の畑との向き合い方をよく表しています。

栽培では除草剤と殺虫剤を使わず、畝の間に自然に草を生やす自然草生栽培(enherbement naturel)を実践しています。土を裸にせず草に働かせるこの方法は、土壌の流亡を防ぎ、ブドウ樹の根を深く伸ばすことにつながります。こうした取り組みの積み重ねとして、シャンパーニュ地方独自の持続可能な栽培認証であるVDC(Viticulture Durable en Champagne)を取得しています。

栽培・生産データ
自社畑面積4.5ha
シャルドネの比率約80%
年間生産量約18,000本
単一区画「レ・コート・オー・ヴァン」の植樹年1951年
認証VDC(Viticulture Durable en Champagne)

醸造方針

ティエリー・ブルモーの醸造を語るうえで欠かせないのが、1998年の転換です。この年、メゾンはシャンパーニュ地方の伝統的な圧搾機であるプレソワール・シャンプノワと、大型の木製容器であるフードル、そしてオーク樽を導入しました。垂直式のプレソワール・シャンプノワは果皮や種に過度な圧力をかけずにやさしく搾れるため、雑味の少ない澄んだ果汁が得られます。効率だけを考えれば現代的な圧搾機に分がありますが、あえて手間のかかる道具を選び直したところに、このメゾンの姿勢が表れています。

木樽やフードルは、ワインに樽の香りを強く付けるためというよりも、ゆるやかな酸化を通して厚みと落ち着きを与えるために使われています。ステンレスタンクでの醸造と木製容器での醸造を使い分けることで、キュヴェごとに異なるスタイルを描き分けられる体制が整いました。とりわけ古樹の単一区画から造られるミレジメでは、樽での熟成が輪郭をふくらませ、フレッシュさを保ったまま骨格のあるワインに仕上がります。コート・デ・ブランのシャルドネに厚みを添えつつ、酸の切れは損なわせないというバランスの取り方が、このメゾンの醸造方針の中心にあります。

一族の継承と現在の体制

メゾンの歴史は1865年、サルト県からシャンパーニュ地方へ移ってきたエルネスト・ブルモーに始まります。キュイ村の未亡人エルマンス・ルドーとの結婚によって村内の囲い畑を手にした夫妻は、カフェや食料品店を営みながら畑を買い足し、植樹を重ねました。当時のブドウ栽培は生業の中心ではありませんでしたが、そこで確保された区画は世代を越えて受け継がれ、現在のシャンパーニュの原料の一部となっています。

自社ブランドとしての歩みが始まったのは2004年です。ティエリー・ブルモーが、父が1950年代前後に植えたシャルドネを引き継ぎ、自らの名を冠して世に送り出しました。法人の代表は2021年末に息子のウィリアム・ブルモーへ引き継がれ、2024年からは共同代表を置く体制に移行しています。ブランド名には創業者であるティエリーの名が残りますが、日々の栽培と醸造はすでに次の世代へと引き渡されています。

ラインナップの構成

ラインナップは、キュイ村のシャルドネのみで仕立てるブラン・ド・ブランを軸に、複数の品種をアッサンブラージュしたキュヴェ、グラン・クリュのピノ・ノワールによるブラン・ド・ノワール、ロゼ、そしてドサージュを抑えたエクストラ・ブリュットまで広がります。さらに、古樹の単一区画から生まれる樽熟成のミレジメが頂点に置かれています。4.5haという規模でこれだけの幅を持たせられるのは、性格の異なる三つの地区に区画を持ち、木製容器とステンレスタンクを使い分ける体制があるからです。

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