Comte Hugues de la Bourdonnaye / コント・ユーグ・ド・ラ・ブルドネは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄です。
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目次

Comte Hugues de la Bourdonnaye / コント・ユーグ・ド・ラ・ブルドネ

Comte Hugues de la Bourdonnaye別名:Comte Hugues

コント・ユーグ・ド・ラ・ブルドネ別名:コント・ユーグ

コント・ユーグ・ド・ラ・ブルドネは、ブルターニュ貴族の血を引く伯爵が1982年に興した小さなシャンパーニュ・ブランドです。全キュヴェでドザージュ(甘みの調整)を行わないノン・ドゼを貫き、パリのビストロや星付きレストランで愛されてきた、通好みの造り手です。

基本情報

地区Montagne de Reims / モンターニュ・ド・ランス
- Grande Montagne de Reims / グランド・モンターニュ・ド・ランス
村51500 Chigny-les-Roses / シニー=レ=ロズ [Premier Cru]
所在地11 Rue Dom Pérignon, 51500 Chigny-les-Roses (Google Maps)
公式サイト-
設立1982
インポーター有限会社ヴォルテックス

商品更新情報

特徴・スタイル

コント・ユーグ・ド・ラ・ブルドネのシャンパーニュを一言で表すなら、化粧を落とした素顔の泡です。仕上げに加える甘みのリキュールを使わないため、ぶどうとテロワールの持ち味がそのまま輪郭となって現れます。糖の助けを借りない分、味わいを支えるのは長い瓶熟成と、1982年から継ぎ足されてきたソレラ方式のリザーヴワインです。若さの角が取れ、熟した果実味とほろ苦い旨みが重なった、食卓に寄り添う一杯に仕上がります。ピノ・ムニエを主役に据えたキュヴェから、グラン・クリュのシャルドネだけで仕上げるブラン・ド・ブランまで、性格の異なる顔を持つのも魅力です。

歴史・ブランドストーリー

ブルドネ家の名は、13世紀の文献にすでに登場するブルターニュ地方の貴族の家系にさかのぼります。十字軍にゆかりを持つ巡礼杖と侯爵の王冠をあしらった家紋は、今もラベルの中央に掲げられています。ワインとの縁も古く、現当主ユーグ・ド・ラ・ブルドネの父はロワール地方で、できる限り自然な造りのワインを手がけていました。 転機は、ユーグが16歳のときに訪れます。母方の家族がぶどう畑を持つシャンパーニュ地方へ移り、それまで親戚が大手ネゴシアンとして管理していた畑を自らの手に引き取ると、少しずつ区画を買い足していきました。そして1982年、約4haの畑と近隣およそ20軒の契約農家から集めたぶどうで、自らの名を冠したシャンパーニュ造りを開始します。個人事業主としての正式な登記は1986年で、ブランドの始動が法的な手続きに先行した形です。 当時、ドザージュを一切行わないシャンパーニュはまだ異色の存在でした。しかしその素顔のままの味わいはパリの飲み手の心をつかみ、自然派ワインを揃えるビストロから予約困難な星付きレストランまで、街の名店のリストに名を連ねるようになったと伝えられます。

詳細

コント・ユーグ・ド・ラ・ブルドネは、モンターニュ・ド・ランスの麓に広がるプルミエ・クリュ格付け村、シニー=レ=ロズに拠点を置くブランドです。当主ユーグ・ド・ラ・ブルドネ伯爵が個人として営む小規模な事業体で、登記上の活動区分はシャンパーニュのネゴシアンにあたります。自社で所有する区画のぶどうと、近隣の契約農家から買い取るぶどうを組み合わせて醸す、いわゆるマイクロ・ネゴスと呼ばれる形態です。

もっとも、登記上の本拠地と実際のぶどう畑の所在地は離れています。伯爵が個人で所有するのは2つの小さな区画で、ひとつはコート・デ・ブランのグラン・クリュ格付け村シュイィにある南向きの斜面です。ここで穫れるシャルドネは、ブラン・ド・ブラン・ブリュット・ナチュールの原料となります。もうひとつはヴァレ・ド・ラ・マルヌのモンテロンにあるピノ・ムニエの区画で、平均樹齢はおよそ40年に達します。この古い樹から穫れる果実が、ブラン・ド・ノワール・ブリュット・ナチュールの骨格をつくります。

これら自社の区画だけでは生産量が限られるため、始動当初から近隣およそ20軒の栽培農家と契約を結び、買い取ったぶどうをアッサンブラージュに用いています。産地も品種も異なる素材を当主自身の目で選び取っていく調達のかたちは、規模の大きなネゴシアンの買い付けとは性格が異なり、手仕事の延長線上にあります。自社畑を核としながらも外部から原料を集める仕組みは、規模を追わずに造りたい味を実現するための現実的な選択でもあります。

生産データ
ブランド始動年1982年
個人事業主としての登記1986年
始動時の作付面積約4ha
自社所有区画2区画
契約栽培農家約20軒
ピノ・ムニエ平均樹齢約40年
ドザージュ0g/L(全キュヴェ)
瓶内熟成期間5年以上

醸造方針

このブランドを語るうえで欠かせないのが、全キュヴェに共通するノン・ドゼという選択です。一般的なシャンパーニュは瓶詰めの最終工程で「門出のリキュール」と呼ばれる糖分を加え、味わいの輪郭を整えますが、ここではその工程自体を行いません。理由は明快で、門出のリキュールに酸化防止剤として亜硫酸を加えることを避けたいからです。糖を足さないということは、ぶどうそのものの熟度と酸のバランスだけで味を成立させるということでもあります。原料の質と熟成の長さが、そのまま瓶の中身に現れる造りです。

もうひとつの柱が、始動した1982年から途切れることなく続けられているソレラ方式のリザーヴワインです。毎年の収穫分を継ぎ足しながら古いワインと混ぜ合わせていくこの手法は、年ごとの出来の差をならし、ブランドとしての味の芯を保つ役割を果たします。ドザージュに頼らない分、40年以上にわたって蓄積されてきた熟成のニュアンスが、甘みの代わりに味わいを支えているわけです。瓶内での熟成期間も長く、5年を超えてから出荷されるのが通例です。またシャンパーニュに加えて、食前酒として親しまれるラタフィア・ド・シャンパーニュも手がけています。

パリで築かれた評価と国際的な広がり

ドザージュを行わないシャンパーニュがまだ珍しかった1980年代、このブランドを最初に受け入れたのはパリの飲み手たちでした。自然派ワインを積極的に揃えるビストロから、予約の取りにくい星付きレストラン、老舗の高級ホテルまで、街の名店のワインリストに名を連ねるようになったと伝えられます。2015年にはフィガロ紙の記事でも、パリのレストランにおけるシャウルスチーズとの好相性の一例として取り上げられました。

近年はヴィヴィーノやセラートラッカーといった愛好家向けの評価サイトでも、レンジ全体が安定した支持を集めています。大きな宣伝を伴わないまま、日本を含む複数の国で扱われるようになった背景には、飲み手から飲み手へと味わいの評判が伝わってきた積み重ねがあります。ノン・ドゼという選択を40年以上にわたって貫いてきた一貫性こそが、このブランドの信頼を支えているといえるでしょう。

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