Christophe Dechannes / クリストフ・デシャンは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Les Riceysを本拠とするRM / レコルタン・マニピュラン、いわゆる栽培醸造家の銘柄で、自社でブドウを育て、そのブドウでシャンパンを生産しています。
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目次

Christophe Dechannes / クリストフ・デシャン

Christophe Dechannes

クリストフ・デシャン

クリストフ・デシャンは、シャンパーニュ最南端コート・デ・バールのレ・リセ村で、家族3代にわたりピノ・ノワールを育てる造り手です。シャブリと同じキンメリジャン土壌が生む豊かな果実味とミネラル感を、飲み疲れしない親しみやすい一杯に仕上げています。

基本情報

地区Côte des Bar / コート・デ・バール
- Barséquanais / バルセカネ
村10340 Les Riceys / レ・リセ
所在地3 bis grande Rue de l’Ecole, 10340 Les Riceys (Google Maps)
公式サイト-
SNS@champagne.dechannes
Tel+33 (0)3 25 29 39 79, +33 (0)3 25 29 89 94(fax)
設立1973
製造業者種別RM

商品更新情報

特徴・スタイル

クリストフ・デシャンのシャンパーニュは、ピノ・ノワールの果実味をまっすぐに味わえるブラン・ド・ノワールが軸です。イチゴやラズベリー、チェリーを思わせる完熟した赤い果実の香りに、焼きたてのブリオッシュのような香ばしさがそっと重なります。口当たりはまろやかで肉厚、それでいてキンメリジャン土壌に由来するミネラル感が全体を引き締め、後味は軽やかです。 華やかさで押し切るのではなく、ワインとしての骨格とジューシーさを両立させること。食事に寄り添い、一本を気持ちよく飲み切れる親しみやすさが、この造り手の持ち味です。

歴史・ブランドストーリー

デシャン家がレ・リセの地で農業を営みはじめたのは1956年のことです。ブドウ栽培を含む農家として土地に根を下ろし、その17年後の1973年、ロラン・デシャンが自らの名を掲げてシャンパーニュ造りに乗り出しました。収穫したブドウを他へ売り渡すのではなく、自分の畑の個性をそのまま瓶に詰める。レコルタン・マニピュランとしての歩みは、ここから始まります。 現在は息子のクリストフが妻クリスティーヌとともに畑とセラーを預かり、さらにその子どもたちが3代目として加わりました。栽培から醸造、瓶詰めまでを家族の手で担う造りは、ロランの代から変わらず受け継がれています。 ラベルに描かれているのは、フランス革命の直後に植えられ、今もデシャン家の畑に立ち続ける一本の老木です。自由と生命、成長と力強さの象徴として代々受け継がれてきたこの木は、家族が世代を越えてブドウと向き合ってきた時間そのものを映しています。

詳細

クリストフ・デシャンが拠点を構えるレ・リセは、シャンパーニュ地方の最南端に位置するコート・デ・バール、その中でもバルセカネと呼ばれる一帯にある村です。単一の村としてはシャンパーニュ地方で最大の作付面積を持ち、さらにシャンパーニュ、コトー・シャンプノワ、ロゼ・デ・リセという3つのAOCを名乗ることができるフランス唯一の村としても知られています。エシェル・デ・クリュの格付け上はオートル・クリュにあたりますが、その名はむしろ、ピノ・ノワールの銘醸地としての実績で語られてきました。

3つのAOCのうちロゼ・デ・リセは、ピノ・ノワールから造られる色の濃いスティルロゼで、良い年にだけ仕込まれるワインとして知られます。泡のないワインとしても成立する果実の凝縮感がこの土地のピノ・ノワールには備わっており、その力がそのままシャンパーニュの味わいにも生きています。格付けのオートル・クリュは、グラン・クリュ、プルミエ・クリュに続く区分を指す呼び名です。

デシャン家の自社畑は約9ha、村を取り巻く斜面に区画が点在しています。土壌はキンメリジャンの石灰岩と粘土質の泥灰岩で、これはシャブリを擁する北ブルゴーニュと同じ地層にあたります。太古の海に堆積した石灰質が、ワインに芯の通ったミネラル感と伸びやかな酸をもたらすと考えられています。植えられているのはピノ・ノワールが大半で、シャルドネは約0.5haにとどまります。赤ブドウを主役に据えたこの構成が、ブラン・ド・ノワールを軸とするラインナップにそのまま表れています。

栽培では持続可能なアプローチが取られ、環境認証のHVE(高環境価値)を取得しています。HVEは生物多様性、植物防疫、肥料管理、水資源管理の4分野を審査するフランスの国家認証で、畑での日々の作業がどれだけ環境に配慮しているかを第三者の目で評価する仕組みです。レ・リセのように作付面積の広い村では、生産者ごとの畑仕事の積み重ねがそのまま村全体の景観と土壌の健全さにつながります。1956年から同じ土地を耕してきた家族にとって、畑を良い状態のまま次の世代へ渡すことは、家業を続けることと同じ意味を持ちます。

栽培・醸造データ
自社畑面積約9ha
シャルドネ作付面積約0.5ha
環境認証HVE(高環境価値)
リザーヴワイン比率約60%
ソレラ方式開始2011年
瓶内熟成期間約2年

醸造方針

発酵は温度管理されたステンレスタンクで行われます。木樽の風味を重ねるのではなく、ピノ・ノワールの果実味とキンメリジャン土壌のミネラル感をできるだけそのまま瓶に移すための選択です。

醸造でとりわけ特徴的なのが、リザーヴワイン(過去の収穫年の貯蔵ワイン)の扱いです。2011年からソレラ方式、つまり古いワインを溜めたタンクから一部を引き出しては新しいワインを継ぎ足していく方式でリザーヴワインを育てており、ブレンドの約60%をこの貯蔵ワインが占めます。年ごとの出来不出来をならすだけでなく、継ぎ足しを重ねるほど複数のヴィンテージが層のように積み重なり、若いワインだけでは出せない厚みと安定感が生まれます。

瓶詰め後は約2年の瓶内熟成を経て出荷されます。熟成中に酵母から溶け出す成分が、ブリオッシュやトーストを思わせる香ばしさと、きめ細かな泡立ちを育てていきます。

レ・リセの造り手たちとともに

クリストフ・デシャンは、レ・リセの生産者9軒が集まる「テロワール・デ・リセ(Terroir des Riceys)」に加盟しています。村の名前を各自ばらばらにではなく共同で発信する取り組みで、ワイン・パリやプランタン・デ・シャンパーニュといった国際的な試飲・商談の場にも、この枠組みを通じて出展しています。

コート・デ・バールは長らくブドウの供給地として語られてきた産地ですが、近年は自ら瓶詰めまで手がける造り手が村ごとの個性を発信するようになりました。クリストフ・デシャンもそのひとつとして、レ・リセの土壌とピノ・ノワールが持つ力を、自らの名を冠した1本で伝え続けています。

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