Casters Liebart / キャステール・リバールは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Dameryを本拠とするRM / レコルタン・マニピュラン、いわゆる栽培醸造家の銘柄で、自社でブドウを育て、そのブドウでシャンパンを生産しています。
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目次

Casters Liebart / キャステール・リバール

Casters Liebart

キャステール・リバール

キャステール・リバールは、シャンパーニュ地方ダムリーの丘で六代にわたり家族が畑を受け継いできたメゾン。全キュヴェでマロラクティック発酵をあえて行わず、りんごや柑橘を思わせる果実味とシャープな酸を両立させた、まっすぐな味わいのシャンパーニュを届けている。

基本情報

地区Vallée de la Marne / ヴァレ・ド・ラ・マルヌ
- Vallée de la Marne Rive Droite / ヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ドロワ
村51480 Damery / ダムリー
所在地3 rue du Pignon Vert, 51480 Damery (Google Maps)
公式サイトhttps://www.champagne-casters-liebart.fr/
SNS@champagnecastersliebart
Tel+33 (0)3 26 58 41 50, +33 (0)3 26 58 42 33(fax)
製造業者種別RM

商品更新情報

特徴・スタイル

キャステール・リバールのスタイルを特徴づけるのは、全キュヴェにわたって乳酸発酵(マロラクティック発酵)を行わない醸造方針だ。りんごのような柔らかな酸ではなく、シャンパーニュ本来のシャープでミネラルを感じさせる酸を残すことを大切にしている。ドサージュに使うリキュール・デクスペディションも自社葡萄から手づくりし、サトウキビ糖を加えて仕上げる徹底ぶり。複数の品種・ヴィンテージ・テロワール・リザーブワインを、キュヴェごとの個性に合わせて組み合わせるブレンド哲学が、奥行きのある味わいを生み出している。

歴史・ブランドストーリー

キャステール・リバールの物語は、ダムリーの丘で二つの家系が歩んだ道のりが交わるところから始まる。1857年、栽培家ウジェーヌ・カデルがこの地で自社ブランドのシャンパーニュ生産に着手し、1900年には娘婿ルネ・フィレーヌがワイン商として独立、フランス各地へ販路を広げた。同じ丘のもう一方では、1870年にオーギュスト・リエバールが栽培を始め、息子ルネ・リエバールが畑を受け継いで、1938年に自社ブランド「リエバール」を立ち上げている。 1944年、フィレーヌ家のマルグリットが、1920年代にベルギーから移り住んだルイ・カスターと結婚したことで、カスターの名がこの家系に加わった。そして1969年、ヴァンサン・カスターとリリアーヌ・リエバールの結婚を機に、二つの家系がひとつになり、「キャステール・リバール」のブランドが誕生する。 2000年には息子デイヴィッドと妻セシルが栽培に加わり、家業を次の世代へとつないだ。公式サイトによれば、現在はその娘マリーが、自らの土地への愛着から家業を引き継ぐ意志を示し、畑を敬意と厳格さをもって耕しながら継承を進めているという。

詳細

キャステール・リバールは、シャンパーニュ地方ヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ドロワに位置するダムリーの丘陵地を拠点に、六代にわたって家族で畑を受け継いできたメゾンである。自社畑は約11haを所有し、中心となるダムリーに加えて、一部の区画はサン=マルタン=ダブロワにも広がっている。栽培品種はピノ・ムニエが全体の約50%を占めて主体となり、ピノ・ノワール約20%、シャルドネ約30%という構成で、マルヌ川沿いの丘という土地の個性を映したブレンドを下支えしている。

ダムリーの丘ではもともと二つの家系が別々に栽培とシャンパーニュづくりを営んでいた。1969年、双方の家系の結婚を機に事業が一つにまとまり、キャステール・リバールとしての歩みが始まった。以来、家族間で技術と土地への向き合い方を受け継ぎながら、現在は次の世代への継承が進められている。

生産者としての区分は資料によって表記に幅があるが、いずれにせよ栽培から圧搾、醸造、瓶詰め、ラベリング、出荷までのすべての工程を自社内で一貫して手がける体制を貫いている点は変わらない。こうした一貫生産の体制は、栽培から醸造、瓶詰めまでを自らの手で完結させることへのこだわりを映し出している。

畑の管理においては、環境に配慮した農法への転換を段階的に進めており、2015年にHVE(高環境価値)認証、2018年にVDC(シャンパーニュ地方持続可能生産)認証をそれぞれ取得した。HVEはフランス全土で運用される国の環境認証、VDCはシャンパーニュ地方独自に定められた持続可能生産の認証で、いずれも第三者機関の審査を経て取得するものである。さらに2020年からは、一部の畑でオーガニック栽培への転換にも着手しており、土地と向き合う姿勢を一歩ずつ形にしている。

栽培・生産データ
項目データ
自社畑面積約11ha
品種構成ピノ・ムニエ約50%、ピノ・ノワール約20%、シャルドネ約30%
熟成期間(シニアチャーレンジ)最低3年
熟成期間(プレステージレンジ)最低5年
HVE認証取得2015年
VDC認証取得2018年
オーガニック栽培転換開始2020年

醸造方針

キャステール・リバールの醸造で最も大切にされているのが、全キュヴェを通じてマロラクティック発酵を行わないという方針である。乳酸発酵によって生まれる丸みのある酸ではなく、りんごや柑橘を思わせるシャープな酸をそのまま残すことで、ダムリーの土地が持つミネラル感を前面に出す味わいづくりを目指している。この方針により、若いうちはシャープな印象を持ちながらも、長期熟成を経て複雑味を増していくポテンシャルを備えている。

ブレンドにあたっては、複数の品種・ヴィンテージ・テロワール、そしてリザーブワインを、キュヴェごとの個性に応じて組み合わせる哲学を貫いている。リザーブワインとは、収穫年の異なるワインをあらかじめ保管しておき、のちのブレンドに活用するための備蓄ワインを指し、毎年の気候差を均して安定した味わいをつくる役割を担う。シニアチャーレンジは澱の上で最低3年、プレステージレンジは最低5年という長めの熟成期間を設けており、時間をかけて複雑味と骨格を育てていく。

ドサージュに用いるリキュール・デクスペディションも自社葡萄から手づくりし、サトウキビ糖を加えて仕上げている。リキュール・デクスペディションとは、瓶内二次発酵を終えたワインの糖分を最終調整するために加える甘味成分で、シャンパーニュの甘辛度合いを決定づける重要な工程だ。圧搾からラベリング、出荷に至るまで一貫して自社内で手がける体制は、この最終調整においても変わらず貫かれている。

受賞・評価

外部ガイドの2023年版では星1つを獲得しており、六代にわたって受け継がれてきた家族経営ならではの丁寧な造りが、専門家からも評価されている。星による格付けは、味わいの完成度や個性を専門家の視点から示す指標であり、栽培から醸造までを自社で一貫して手がける姿勢が、こうした評価にもつながっているといえるだろう。

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