A. D. Coutelas / A.D.クートラスは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Dizyを本拠とするNM / ネゴシアン・マニピュランの銘柄です。
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目次

A. D. Coutelas / A.D.クートラス

A. D. Coutelas

A.D.クートラス

A.D.クートラスは、1809年にヴィレ=ス=シャティオンで創業し、8代にわたり歩みを続けるヴァレ・ド・ラ・マルヌの家族経営メゾン。「本物であること・品質・伝統」を信条に、伝統的な木樽とソレラ方式のリザーブワインでまろやかな奥行きを紡ぎ出す造り手だ。

基本情報

地区Vallée de la Marne / ヴァレ・ド・ラ・マルヌ
- Grande Vallée de Marne / グランド・ヴァレ・ド・ラ・マルヌ
村51530 Dizy / ディジー [Premier Cru]
所在地557 Avenue Général Leclerc, 51530 Dizy (Google Maps)
公式サイトhttps://champagne-adcoutelas.com/
Maildamien@champagne-adcoutelas.com
SNS@champagneadcoutelas
Tel+33 (0)6 89 42 23 76
製造業者種別NM
生産者表記SARL COUTELAS ET FILS

商品更新情報

特徴・スタイル

A.D.クートラスが目指すのは、伝統と現代性を橋渡しするスタイル。フードルや小型オーク樽でじっくり熟成させることで、木がもたらすほのかな複雑味を引き出す。ソレラ方式で継ぎ足しながら育てるリザーブワインは、ブレンドに丸みとまろやかさを添える立役者だ。区画やキュヴェによってはマロラクティック発酵をあえて行わず、シャープさを残す造りも。仕上げのコルク栓も麻紐で手作業に結ぶ「ficelage à l'ancienne」という古式を今なお貫き、伝統を重んじる姿勢を体現している。

歴史・ブランドストーリー

物語は1809年、ヴィニュロンのルイ・ヴィクトール・クートラがヴィレ=ス=シャティオンで産声を上げたことに始まる。彼の名は、いまも看板キュヴェ「Louis Victor」に受け継がれている。 以来8世代にわたり、クートラ家は畑と醸造所を守り続けてきた。転機となったのは2005年。現当主ダミアン・クートラが8代目として経営を継承し、自らネゴシアン・マニピュランの資格を取得。それまで自社畑のぶどうだけで完結していた造りに、新たな広がりをもたらした。その後、本拠とカーヴはディジーへと移り、ダミアン自身が醸造を手掛ける一方、妻アンジェリックがマーケティングを担う二人三脚の体制が今のメゾンを支えている。 家業を学ぶ9代目、アモリーとアルバの姿もあり、200年以上続く物語は静かに次の章へと向かいつつある。

詳細

A.D.クートラスの自社畑は、ヴァレ・ド・ラ・マルヌを中心に、モンターニュ・ド・ランス、コート・デ・ブランという性格の異なる3つの地区にまたがって広がっている。合計7haの畑は50もの区画に分かれ、それぞれが異なる土壌や日照条件を映し出す。ヴィレ=ス=シャティオンで創業したメゾンは、その後本拠とカーヴをディジーへ移したが、複数地区にまたがる畑の構成は今も変わらず、多様なテロワールを一本のシャンパーニュに映し込む土台となっている。

栽培するのはシャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエの3品種。環境負荷の低減を志向し、「méthodes biologiques(有機的な手法)」を優先した栽培に取り組んでいる。有機(AB)認証こそ取得していないものの、公式サイトと現地観光局サイトの双方が、環境に配慮した理にかなった栽培方針を伝えている。丁寧な畑仕事によって育てられたぶどうは、区画ごとの個性を保ったまま醸造の工程へと引き継がれる。こうした姿勢はHVE(Haute Valeur Environnementale)認証の取得にもつながっており、栽培面積7ha・50区画という小規模ながら、環境と品質の両立に力を注ぐメゾンの姿勢を裏付けている。

栽培・生産データ
自社畑面積7ha
区画数50区画
年間生産量約80,000本
栽培品種シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ
リザーブ用フードル容量75hl
認証HVE(Haute Valeur Environnementale)

区画ごとの丁寧な醸造

収穫したぶどうは、50区画それぞれを分けたまま個別に醸造されるのが大きな特徴だ。区画ごとの個性を混ぜ合わせずに見極めたうえで、最終的なブレンドへと組み立てていく手間のかかる工程だが、この積み重ねがメゾンの目指す複雑で奥行きのある味わいを支えている。区画やキュヴェによってはマロラクティック発酵をあえて行わない造りもあり、フレッシュな酸を残すか、まろやかさを重視するか、狙う個性に応じて醸造方法を細かく使い分けている。こうした手間を惜しまない姿勢こそ、A.D.クートラスが掲げる「本物であること」を体現する第一歩となっている。

木樽とソレラが紡ぐ味わい

醸造で重視されるのは、伝統的な木樽の力を借りた造りだ。フードル(大型木樽)や小型のオーク樽を使うことで、木由来のわずかな微酸化がワインに複雑味を与える。リザーブワインは、75hlの大型フードルで長期熟成させるソレラ方式を採用。世代を超えて継ぎ足されるリザーブが、ブレンドに丸みと奥行きをもたらしている。醸造とリザーブワインの熟成は、ディジーにある掘削カーヴを含む醸造施設で行われ、地下の安定した環境がフードルでの長期熟成を支えている。

仕上げの工程でも、コルク栓を麻紐で手作業に結ぶ「ficelage à l'ancienne」と呼ばれる古式を今も実践している。1735年の勅令にも定められたとされるこの手法は、メゾンが大切にする「本物であること・品質・伝統」という価値観を象徴する存在だ。伝統的な手仕事と、区画ごとに見極める現代的な精度を両立させる姿勢が、A.D.クートラスらしいスタイルを形づくっている。

ガイドでの評価

Guide Hachette des Vinsには生産者として複数年にわたり掲載され、毎年複数のキュヴェが選出されている。栽培面積わずか7haの家族経営でありながら、HVE(Haute Valeur Environnementale)認証を取得するなど、規模を超えた丁寧なものづくりの姿勢がガイドの評価にもつながっている。1809年の創業以来、8世代にわたって守られてきた「本物であること・品質・伝統」という信条が、今なおガイドの評価という形で結果に表れていると言えるだろう。こうした一つひとつの積み重ねが、シャンパーニュ愛好家からの厚い信頼にもつながっている。

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