Moutardier / ムータルディエは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Le Breuilを本拠とするNM / ネゴシアン・マニピュランの銘柄です。
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目次

Moutardier / ムータルディエ

Moutardier別名:Jean Moutardier

ムータルディエ別名:ジャン・ムータルディエ

ムータルディエは、マルヌ川の支流沿いに18haの自社畑を構え、ピノ・ムニエを80%も栽培する家族経営のメゾンです。18世紀からこの地に根を張るヴィニュロン一族が、長らく脇役とされてきたムニエの魅力を主役に据え、コクと繊細さを併せ持つシャンパーニュを生み出しています。

基本情報

地区Vallée de la Marne / ヴァレ・ド・ラ・マルヌ
- Vallée de la Marne Rive Gauche / ヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ゴーシュ
51210 Le Breuil / ル・ブレイユ
所在地Chemin des ruelles, 51210 Le Breuil (Google Maps)
公式サイトhttps://www.champagne-jean-moutardier.fr/
Mailcontact@champagne-jean-moutardier.fr
SNS@champagnemoutardier
Tel+33 (0)3 26 59 21 09, +33 (0)3 26 59 21 25(fax)
設立1921
製造業者種別NM
インポーター株式会社 W
生産者表記JEAN MOUTARDIER S.A.S.

商品更新情報

特徴・スタイル

ムータルディエのシャンパーニュを一言で表すなら、ムニエならではの「ヴィノジテ(vinosité)」、つまりワインとしての飲みごたえです。熟した果実の丸みとやわらかな飲み口が身上で、泡ものというより一杯のワインとして食卓に寄り添います。 その厚みを支えるのが、粘土石灰質の土壌と、マルヌ川本流よりやや遅く収穫期を迎える谷あいの気候です。2015年からは畑の土を耕す作業を再び取り入れ、果実味の陰にきりりとした塩気とみずみずしさが差し込むよう、味わいの輪郭を磨いています。

歴史・ブランドストーリー

ムータルディエ家がル・ブレイユの地に根を下ろしたのは18世紀のことです。代々ブドウを育ててきた一族が自らの名でシャンパーニュを世に出したのは、19世紀末のヴィニュロンだったオクターヴの孫、カミーユの代でした。カミーユは1920年頃から自家醸造を始め、メゾンの創業年は1921年と伝えられています。 家業はやがて、カミーユの孫にあたるエリザベートへと引き継がれます。転機となったのは、1992年に一族へ加わったイギリス人の夫ジョナサン・サクスビーの存在でした。ジョナサンは2000年代にメゾンの経営責任者を務め、当時は補助的な品種とみなされがちだったピノ・ムニエの価値を問い直す路線を打ち出しました。外から来た目線が、この土地が最も得意とするブドウの可能性に光を当てたのです。 2012年からは、エリザベートとジョナサンの子であるウィリアムとシモンの兄弟が経営を担っています。ウィリアムが栽培と醸造を、シモンが販売と海外展開を受け持ち、一族が積み重ねてきた伝統を守りながら、環境認証の導入など現代的な取り組みを進めています。

詳細

ムータルディエの本拠地であるル・ブレイユは、ヴァレ・ド・ラ・マルヌの西部、マルヌ川に注ぐスールムラン川(Surmelin)が刻んだ谷あいに位置します。シャンパーニュの中心地であるランスやエペルネからは離れた静かな一帯で、ムータルディエ家は18世紀からこの地でブドウを育ててきました。谷筋は本流沿いの畑よりも収穫期がやや遅く訪れ、土壌にはより白亜質の性格が現れるとされます。

自社畑は18haで、ル・ブレイユとボルヌ=アン=ブリの2村にまたがっています。土壌は粘土石灰質(argilo-calcaire)が中心で、粘土がもたらす果実のふくらみと、石灰質が支える骨格の両方をブドウに与えます。植えられているのはピノ・ムニエが80%、シャルドネとピノ・ノワールがそれぞれ10%という構成で、ムニエへの明確な傾斜がこのメゾンの立ち位置をそのまま示しています。

栽培面では、2015年から土壌の耕作を再開している点が現世代の大きな方針です。土を耕して根が深く伸びる環境を整える手入れを通じて、ワインにフレッシュさと塩味(サリニテ)を宿らせることを目指しています。畑の性格をそのまま瓶の中へ映し出そうとする姿勢は、醸造の考え方とも一貫しています。

栽培データ
自社畑面積18ha
栽培コミューン数2村
ピノ・ムニエ80%
シャルドネ10%
ピノ・ノワール10%
環境認証HVE/VDC

ムニエを主役に据える造り

ムータルディエが掲げるキーワードは「ヴィノジテ(vinosité)」です。泡の軽やかさよりもワインとしての厚みや飲みごたえを大切にする考え方で、ムニエ主体という畑の構成から素直に導かれる方向性でもあります。公式サイトでは、複雑さと繊細さを併せ持ち、食事とともに楽しめるシャンパーニュであることを目指すと述べられています。

ムニエは、シャルドネやピノ・ノワールに比べて補助的な品種として扱われてきた歴史を持ちます。ムータルディエでは、2000年代に経営を率いたジョナサン・サクスビーの代からこの品種の価値を問い直す取り組みが始まり、ムニエを主役に据えるという姿勢が現在の兄弟の代にも受け継がれています。果実味の豊かさと親しみやすさというムニエの持ち味は、この谷あいの粘土石灰質の畑と響き合い、メゾンが目指すヴィノジテを支える土台になっています。

環境に配慮した栽培への取り組み

ウィリアムとシモンの兄弟が経営を引き継いでからは、環境への配慮を制度として定着させる動きが進みました。取得しているのは、フランスの公的な環境認証であるHVE(Haute Valeur Environnementale、高環境価値)と、シャンパーニュ地方独自の持続可能な栽培認証VDC(Viticulture Durable en Champagne)の2つです。

いずれも生物多様性への配慮や薬剤・資材の使用削減、水資源の管理といった項目を審査する仕組みで、畑の手入れを重視する栽培方針と足並みをそろえるものです。2015年に再開した土壌の耕作も、この流れの一環として位置づけられます。

受賞歴と国際的な評価

ムータルディエのシャンパーニュは、フランス国内外のコンクールや専門ガイドで継続的に評価を受けてきました。評価の対象となってきたのは、パリで開かれるコンクール・ジェネラル・アグリコル、ドイツのムンドゥス・ヴィニ、フランスのシャレンジ・アンテルナショナル・デュ・ヴァン、英国のデキャンター・ワールド・ワイン・アワードといった品評会です。

また、フランスを代表するワインガイドであるギド・アシェットや、ジルベール・エ・ガイヤールといった専門誌にも取り上げられてきました。こうした評価は2015年から2019年にかけて特に集中しており、家族経営の規模でありながら、ムニエ主体という個性が国内外の専門家に認められてきたことがうかがえます。畑の手入れから醸造の方向づけまでを一族の手で担う造りが、外部の評価というかたちで裏づけられていると言えるでしょう。

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