Glannes / グランヌ

グランヌはヴィトリャ地区に属するオートル・クリュの村で、栽培面積19.3haのうち97%超をシャルドネが占めるほぼ純粋な白品種産地。シャンパーニュAOC認定が1988年と比較的新しく、ヴィトリー・ル・フランソワの西南西に位置する農村的な産地だ。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Vitry-le-François
郵便番号 : 51300
面積 : 13.10 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Blacy, Frignicourt, Huiron, Sompuis,

「Glannes」のぶどう畑

テロワールVitryat
格付け84% Autre Cru [?]
栽培面積19.3 ha
- Chardonnay18.8 ha (97.4%)
- Pinot Noir0.5 ha (2.6%)
- Pinot Meunier0 ha (0%)
- その他0 ha (0%)

特徴

栽培面積の97%超をシャルドネが占めることから、グランヌのシャンパンはほぼ単一品種の白主体となる。ヴィトリャ地区全体の傾向として、柑橘系に加え南国系果実のニュアンスが感じられる豊かな重みが特徴で、コート・ド・セザンヌのスタイルに近いと評される。チュロニアン石灰岩が骨格を与えつつ、下層の泥灰土が果実の丸みと奥行きに寄与する。AOC認定から日が浅く知名度はまだ限られるが、拡大傾向にある畑面積がこの産地へのグロワーたちの期待を物語っている。

テロワール

グランヌの畑は村の北側、コート・ド・ラ・ベルトードとモン・ヴィニュルーの緩やかな南〜南東向き斜面に広がる。標高は最高212mから谷底の97mまで変化し、斜面位置によって土壌構成が異なる点がこの村のテロワールの要点だ。斜面上部では白亜質ライムストーン(ocococ含有率70%のココリット)が卓越し、下部に向かうにつれ泥灰土(マール)の比率が高まる。コート・デ・ブランをはじめとする他のシャルドネ銘産地と同じく白亜質土壌が基盤をなすが、ヴィトリャ地区の地質はチュロニアン(白亜紀後期)石灰岩が主体であり、コート・デ・ブランのマストリヒティアン層とは異なる地質系譜に属する。プティット・グノール川が村を横断し、東のマルヌ川低地との標高差が通気性と水はけを確保している。気候は改変海洋性気候(Cfb)で、年間平均気温11.5°C、年間降水量694.6mm(1991〜2020年平均)。1997年に約9haだった認定畑が2013年までに19.3haに倍増しており、産地としての成長が続いている。

詳細

グランヌはヴィトリャ地区の中核都市ヴィトリー・ル・フランソワの西南西約4kmに位置する、マルヌ運河(Canal latéral à la Marne)沿いの農村集落だ。コミューン面積は13.1km²で東西約11kmと細長く、隣接するブラシー(北)、ユイロン(南)などはいずれもシャンパーニュAOC圏外であり、グランヌ自体が地区内では孤立した産地の性格を持つ。ヴィトリャはコート・デ・ブランのサブリージョンに分類されるが、地理的にはコート・デ・ブランの主要エリアから東へ約40km離れており、歴史的・地形的な経緯から独自の位置づけを持つ地区だ。

テロワールの中心はコート・ド・ラ・ベルトードとモン・ヴィニュルーの二つの緩斜面で、南〜南東に開いた向きがシャルドネの熟成に適した日照を確保する。土壌はチュロニアン(白亜紀後期)石灰岩を基盤とし、斜面上部ほどココリット含有率の高い白色石灰岩が露出し、下部になるほど泥灰土の比率が増す構造になっている。この傾斜に沿った土壌グラデーションが、骨格のしっかりした上段と、豊潤さを帯びた下段という微小な畑の個性の違いを生む。標高は西部の丘陵帯で最高212m、東のマルヌ川沿いで最低97mと比較的広い変動幅を持ち、谷との高低差が冷気の滞留を防いで良好な通気を保つ。

グランヌのシャンパーニュAOC認定は1988年のことで、シャンパーニュ全域での認定作業の中では後発に属する。1997年時点では登録畑が約9haにとどまっていたが、2013年のCIVCデータでは19.3haへと倍増以上を記録しており、栽培への関心が着実に高まってきた産地だ。現在は43名以上の登録畑所有者がいるとされるが、その大多数は協同組合を通じた出荷形態をとっており、独立したドメーヌとして瓶詰め・販売を行う生産者は極めて少ない。村独自のウェブサイトや公式情報を持つグロワーも確認されておらず、ヴィトリャ地区全体に共通する「栽培は盛んだが発信力は控えめ」という構造がここでも当てはまる。

地名「グランヌ」の初出は1136年の文献で、ラテン語表記「Glanna」として登場する。語源はケルト語の*glennos(渓谷)またはガリア語のGlanna(岸・堤)に由来するとされ、村を横断するプティット・グノール川の源流がこの地にあることとも結びついている。1136年以降、Glenne(1262年)、Glannez(1269年)、Glanne(1282年)、Glane(1556年)と表記が変遷してきた。第一次世界大戦ではドイツ軍の焼き討ちにより村の約95%が破壊された。第二次世界大戦中の1944年8月にはイギリス空軍の爆撃機が村近郊に墜落し、搭乗員9名全員が命を落としており、1947年に除幕された記念碑が今もその歴史を伝えている。オートル・クリュに分類される産地ながら、コート・ド・セザンヌに近いスタイルのシャルドネを育む潜在力を持つグランヌは、ヴィトリャ地区を語るうえで欠かせない存在だ。

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「Glannes」を拠点とするシャンパン銘柄

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参考情報