世界のスパークリングワイン比較

世界のスパークリングワイン比較

シャンパンとよく並べて語られるスパークリングワイン――[カヴァ]、[クレマン]、プロセッコ、フランチャコルタ、[ゼクト]。名前は知っていても「何がどう違うの?」と迷う方は多いのではないでしょうか。 大きな違いは「産地」「使うぶどう品種」「泡の作り方(製法)」の3点です。特に製法の違いが、泡のきめ細かさや味わいの方向性を大きく左右します。以下の比較表で一覧してみましょう。

← 横にスクロールできます →

  FR シャンパン Champagne ESカヴァCava FRクレマンCrémant IT プロセッコ Prosecco IT フランチャコルタ Franciacorta DE ゼクト Sekt
産地 シャンパーニュ地方
(フランス北東部)
カタルーニャ州ほか
(スペイン)
アルザス、ブルゴーニュ等
フランス全土8地区
ヴェネト州
コネリャーノ&
ヴァルドッビアーデネ
ロンバルディア州
フランチャコルタ
D.O.C.G.
ラインガウ、
モーゼル等
(ドイツ全土)
主要
ぶどう品種
シャルドネ
ピノ・ノワール
ピノ・ムニエ
マカベオ
パレリャーダ
チャレッロ
地方により異なる
(ピノ・グリ等)
グレラ
(90%以上)
シャルドネ
ピノ・ネロ
リースリング、
ピノ等
(品種幅広い)
製法 瓶内二次発酵
メトード・
シャンプノワーズ
瓶内二次発酵
メトード・
トラディシオナル
瓶内二次発酵
メトード・クレマン
タンク内二次発酵
シャルマ方式
瓶内二次発酵
メトード・クラシコ
タンク内二次発酵
(大手)
瓶内二次発酵
(高級品)
熟成期間
(最短規定)
NV:15ヵ月以上
ヴィンテージ:36ヵ月以上
9ヵ月以上
(ヴィンテージは18ヵ月)
9〜12ヵ月
(地区により異なる)
規定なし
(通常数ヵ月)
NV:18ヵ月以上
ヴィンテージ:30ヵ月以上
9ヵ月以上
(ドイツゼクト規定)
泡の
特徴
きめ細かく
持続性が高い
きめ細かく
持続性が高い
きめ細かく
持続性が高い
大きめで
やわらかい
きめ細かく
持続性が高い
品質により幅広い
(高級品は繊細)
味わいの
傾向
複雑・重厚
酸がしっかり
熟成感あり
すっきり辛口
土のニュアンス
ミネラル感
フレッシュ
果実味あり
飲みやすい
フルーティ
軽めで甘みあり
親しみやすい
エレガント
クリーミー
シャンパンに近い
辛口〜甘口まで幅広い
リースリング系は
爽やかな酸
価格帯の
目安
 
 
 
 
 
3,000円〜
(高級品は数万円)
 
 
 
 
 
1,500〜3,000円
 
 
 
 
 
2,000〜5,000円
 
 
 
 
 
1,000〜2,500円
 
 
 
 
 
3,000〜8,000円
 
 
 
 
 
1,500〜4,000円
品質認証
格付け
AOC
最も厳格な規制
シャンパーニュのみ名乗れる
DO
スペイン品質保証
産地横断型のDO
AOC
各地区でAOC認定
8地区が存在
DOC/DOCG
コネリャーノ等は
DOCG(最高格付け)
DOCG
イタリア最高格付け
厳格な規制あり
QbA/Prädikat
ドイツワイン法
品質等級あり

瓶内二次発酵 個々の瓶の中で2度目の発酵を行う伝統的製法。きめ細かい泡と複雑な風味が生まれる。
タンク内二次発酵(シャルマ方式) 大型タンクで発酵させる方法。フレッシュな果実香が保たれ、大量生産に向く。

製法の違いが味に出る

比較表を見ると、シャンパン・カヴァ・クレマン・フランチャコルタはいずれも「瓶内二次発酵」を採用しています。瓶の中という密閉空間で2度目の発酵を行うことで、きめ細かく持続性の高い泡が生まれ、酵母と長期間接触することで複雑な旨みが加わります。

一方、プロセッコはシャルマ方式(タンク内二次発酵)を採用。大きなタンクで短時間に発酡させるため、グレラ品種が持つ白桃やリンゴのような果実香がそのまま残り、軽快でフレッシュな飲み口になります。泡がやわらかく大きいのもこの製法の特徴です。

ゼクトは大手メーカーがシャルマ方式、小規模な高品質生産者が瓶内二次発酵を採用と二極化しており、選ぶ銘柄によって味わいが大きく変わります。

「シャンパンの名前」は産地の保護名称

「シャンパン(Champagne)」はフランスのシャンパーニュ地方で造られたスパークリングワインのみに許された[AOC](原産地呼称)です。同じ製法・品種であっても、シャンパーニュ以外の産地で造られたものはシャンパンとは名乗れません。フランス国内の他地方で同様の製法で造られたものが「クレマン」です。

同じように、イタリアのフランチャコルタやプロセッコも産地を守るDOCG(最高品質保証)の認定を受けており、それぞれの地区で造られたものだけが名乗ることができます。

シーン別の選び方

特別なギフトや記念日にはシャンパンまたはフランチャコルタ。熟成感と格のある味わいで、贈り物としての存在感も抜群です。日常的に楽しみたいならプロセッコやカヴァがコスパに優れています。フランスワインが好きで少し背伸びしたいという方にはクレマンが、ドイツワインに興味がある方にはリースリング系のゼクトがよいでしょう。

※価格帯は日本国内の一般的な流通価格の目安です。輸入元・ヴィンテージ・銘柄により大きく異なります。