ワインの熟成樽とシャンパンでの使用

ワインの熟成樽とシャンパンでの使用

ワインの造る際に木製の樽がよく使用されますが、近年ステンレスなどの大容量のタンクで発酵温度の制御が出来るようになると、微生物管理が難しく年々高価になる樽は敬遠され、一時期、一部の高級ワイン以外には使用されなくなりました。しかし、そうなると逆に樽香を強く付けたワインが流行するなど、樽の利点が再評価する流れが生まれ、造りたいワインによって樽での熟成を採用するなど、棲み分けに近い形で再普及が進んでいます。

ワインの熟成にはよくバリックといわれる小樽が使われますが、これは熟成期間を短縮するためとか、色素を安定するため、ワインの色を濃くするためなどの目的があり、ボルドーやブルゴーニュの高級なワインは、毎年バリックの新樽を多く使用し、中には新樽100%でワインを熟成させる生産者もいます。新樽からは、樽そのものの香りや樽の材料であるオーク材に含まれるタンニンやヴァニラがワインに多くとけ出し、ワインに力強さや微妙なニュアンスを与えます。これらのワインはとても複雑で魅力的なものになりますが、樽の香りがつきすぎたものはあまり上品なものとはいえないので、樽の内側を焦がしたりして調整します。

シャンパンを造る過程でも一次発酵を行いスティルワインを造りますが、この過程を樽で行うところもあります。たとえば、ジャクソンでは醸造過程も重要視されており、発酵にオーク樽を用いセラー内での十分な熟成を行っています。

樽材としてはフランス中央高地の西北の高原リムーザン / Limousinや、同じく北北東アリエ / Allier上流に産する白樫が有名で、ワインが漏れないよう樹の幹を縦割りにした木版を、数年天日乾燥して組み立てられます。

樽はその容量により呼び名が違い、熟成によく使われる300リットル程度の小樽をバリック(barrique)と言うが、ボルドー・タイプのものは225リットルで、これにも標準型ボルドレーズ・オルディネール(bordelaise ordinaire)と、これより頑丈でやや寸詰まりの輸送用型ボルドレーズ・トランスポール(bordelaise-transport)があります。

更に大きい500~600リットルのものをドゥミ・ミュイ(demi-muids)、900リットルのものをトノー(tonneau)と呼びますが、トノーは実際には存在せず、ただ上級ワインの取引上の容量単位として使われています。一方、110リットルのものをドゥミ・バリック(demi-barrique)、55リットルのものをカール・ド・バリック(quart de barrique)と呼ぶ。地方によっては228リットル容の樽をピエス(piece)、その2倍容のものをクー(queue)と言う。

またブルゴーニュ地方には、地区によって呼び名と容量が違う次のような樽も使われています。それらの呼び名と容量は次のようになっています。

・コート・ド・ニュイ、コード・ド・ボーヌ
ピエス / Piece : 228リットル
フェイエット / Feuillette : 114リットル
クアルトー / Quartaut : 57リットル

・シャブリ
フェイエット / Feuillette : 136リットル

・ボージョレ
ピエス / Piece : 215リットル
フェイエット / Feuillette : 108リットル
クアルトー / Quartaut : 54リットル